ニッキン・2025年3月21日号

主な記事

2025年3月21日号1面 地銀、東京支店で預金増強、狙いは大企業、5割増も

  • 預金

 地方銀行が東京で預金量を増強している。主に大企業の大口定期預金を高めの金利で獲得しているとみられる。地銀の東京支店のなかには、2024年4月以降の半年間で、預金量を50%以上伸ばした先もある。地銀各行の地元では人口減少や遺産相続に伴う都市部への預金流出、インターネット専業銀行の利用者増加などを背景に、預金量の伸びが鈍化し始めている。大企業が集中する東京で大口預金を獲得し、こうした状況をカバーしたい思惑がある。
 「金利ある世界」に入り、大企業から預金入札の案内が増えているという。大企業の余裕資金を…

2025年3月21日号10面 特集 首都圏信金の相続対策、顧客密着でニーズに対応

  • 資産管理
  • 特集

 最適解導く案内役に
 首都圏の信用金庫では、高齢化による相続ニーズが急速に高まっている。遺産分割トラブル、認知症による資産凍結、預金流出リスクなどさまざまな課題があるなかで、細やかな顧客ニーズに対応できる信用金庫ならではの役割発揮に努める。

 ■6割が預金流出増加
 内閣府の「令和6年高齢社会白書」によると、首都圏(東京都と埼玉・千葉・神奈川県)の高齢者人口(65歳以上)は…

 【写真】埼玉県信金では専担者のFP相談員が定期的に集まり、案件の共有化を図っている(2024年9月20日、埼玉県信金上尾支店会議室)

2025年3月21日号2面 日銀が考査方針、信用・市場リスク管理点検、段階的利上げ局面踏まえ

  • 法令制度政策

 日本銀行は2025年度の考査で、段階的な利上げ局面を踏まえた信用・市場リスクの管理体制を重点的に点検する。地域銀行や信用金庫が、取り組みを加速する不動産関連融資や越境貸出では、入口審査・中間管理姿勢をヒアリング。有価証券運用に関しては、損失限度枠管理の実効性やリスク許容度の把握状況を24年度より踏み込んで確認する。人口減少・少子高齢化に直面する地域経済を念頭に置いたビジネスモデルの持続可能性についても対話を深める。
 信用リスクに関しては、増勢が続く不動産関連融資やストラクチャードファイナンス(ストファイ)、越境貸出の…

2025年3月21日号3面 銀行界、サステナ融資拡大、リート向け残高 2年で3倍

  • 融資

 銀行界で不動産投資信託(J‐REIT、Jリート)向けサステナブルローンが拡大している。みずほ証券によると、2月末時点でJリート向けサステナブルローンの実行残高は1兆3114億円。2年前と比べ3倍を超える規模に成長した。特にグリーンローン(9733億円)がけん引。大手行や地域銀行はサステナブルファイナンス目標を設定し、関連融資を積極化している。
 2023年2月末にサステナブルローンの実行残高が同ボンドの発行残高を抜き、…

2025年3月21日号4面 七十七銀行、為替デリバ人材育成、輸入業者の需要増対応

  • 人事施策

 【仙台】七十七銀行は、2025年度から為替デリバティブなど通貨オプションに関して適切な提案とリスク説明ができる行員の育成を加速する。
 24年度から行内で通貨オプションに関する外部専門家による研修プログラムを…

2025年3月21日号5面 住信SBIネット銀行 BaaS提携30社へ、強固な顧客接点に活路

  • ネット・システム

 住信SBIネット銀行は、2025年度にBaaS(サービスとしての金融)として提供するサービス「NEOBANK」の提携先が合意済みを含めて30社を超える見込みだ。2月までに22社にサービスをローンチしており、BaaSのシナジー効果が顕在化してきたことで、提携先の同業他社などから問い合わせが増加。同行も企業と手を組むことで強固な顧客接点を得られるチャンスと捉える。
 同行のBaaSは、預金や貸出、決済といった銀行機能に加え、ポイントサービスなどの…

2025年3月21日号7面 おかやま信金、営業店の投信好調、販売額は2022年度比倍増

  • 投信保険

 【広島】おかやま信用金庫(岡山市、桑田真治理事長)の投資信託の販売が好調だ。預かり資産の専担者や営業店職員の推進活動により、2024年度の営業店における販売額が22年度と比べ倍増した。キャンペーンの展開や独自パンフレットの作成などを通して、顧客のライフプランに合わせた提案を強化している。
 24年度の営業店での投信販売件数は25年1月末で1782件。金額は28億700万円に上り、…

【写真】LA候補生となった価値創造部の職員(2月17日、本店営業部)

2025年3月21日号9面 特集 九州・沖縄地区信保協、外部連携で伴走支援

  • 取引先支援
  • 特集

 【福岡・鹿児島・那覇】原材料費高騰や人手不足をはじめ、中小企業を取り巻く環境は厳しい状況が続いている。九州・沖縄地区8信用保証協会では、外部連携や専門家派遣を活用して企業の課題解決に向けて伴走支援。各信保協の具体的な取り組みをみた。

 ■大分県信保協、金融機関向けに説明会
 大分県信用保証協会(稲垣守会長)は、大分県よろず支援拠点、大分県中小企業活性化協議会、大分県事業承継・引継ぎ支援センターに信保協を加えた4機関連携に取り組む。「中小企業者への良質な経営支援の提供」の観点から…

 【写真】連携する4機関が支援メニューを紹介した金融機関説明会(2024年9月9日、大分県銀行協会、大分県信保協提供)

2025年3月21日号19面 金融界、サロン破綻警戒、消費者庁が初注意喚起

  • 経営

 美容医療や学習塾など前受金ビジネスで経営破綻トラブルが相次いでいる。消費者庁は2月下旬、倒産後の返金を担保する「前受金保全措置」の有無を消費者に確認するよう初めて注意喚起した。ただ、同庁が保全策として期待する保証委託契約を結ぶ事業者は少なく、金融界でも実効性に疑問の声があがる。脱毛サロン業界などは競争激化で経営環境が厳しさを増すなか、顧客を保護する仕組みが急がれる。
 東京商工リサーチによると、エステティック業の倒産件数は2024年1~11月で99件と過去最多になった。学習塾の倒産件数と負債総額も…

 【写真】消費者庁が作成したチラシ

2025年3月21日号20面 三菱UFJ信託銀行吉祥寺支店、相続起点に富裕層取引

  • 営業店

 相続起点に富裕層取引
 三菱UFJ信託銀行吉祥寺支店(竹尾顕支店長=行員40人うち渉外14人。派遣スタッフ9人)は、富裕層のさまざまな悩みや課題を担当者一人が解決に導くワンストップ型のソリューション態勢を整えている。高度・複雑化する案件対応力を高めた結果、2024年度上期には行内の優秀な営業マン100人に贈られる“エクセレントメンバーズ”に全店で最多の8人が選ばれた。
 吉祥寺は代々続く地主をはじめとする富裕層が多く住む都内でも有数の人気タウン。文豪にも愛された文教地区でもある。相続を起点に個人取引を広げており…

 【写真】本店営業部・ウェルスマネジメント営業室の専任担当者を交えたTWMの店内勉強会。(2月18日)

社説/ニッキン抄

学び (13面)

【Nikkin 金融講座】
私のターニングポイント(48) まちのわ代表取締役社長・入戸野 真弓氏(下)
商品券電子化が起爆剤、地域情報PFを全国へ
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

預かり資産 (14面)

夢育む資産形成コンサルタント
 ファンドラップ
顧客の意向を反映した資産運用
投信窓販優績者に聞く SBI新生銀行・橋本 彩さん
しっかりニーズ受け止める
投信レビュー 2月、公募投信・残高3カ月ぶり減、運用10兆円落ち込み
「ニッキンONLINE」に掲載

レギュラー企画

寸言 回れ右の発想で(1面)=高橋 靖英・大分銀行頭取
『キラリ』 開拓は行動あるのみ(6面)=尾西信用金庫・上西 航平さん
東西ペンリレー 長野との「縁」(12面)=木村 岳彦・八十二銀行執行役員
ちょっと一言 チョウザメ養殖に挑戦(12面)=トヨネフィッシュファーマーズ代表取締役・熊谷 仁志さん
『初支店長 [892]』 新規開拓にやりがい(20面)=三島信用金庫御殿場支店・冨岡 直人氏
『スマイル』 業務効率化が実績に(20面)=北陸労働金庫・高橋 竜晟さん

企画・特集・連載など

正念場のキャリア自律 [下] (1面) 多様な経験提供で後押し
デジタルバンキングDBX2025(11面特集)
3月13、14日開催
つながり生むオープン金融
3月28日からセミナーの後日配信開始
インサイト
 キーパーソンに聞く<154> (15面)
バイウィル代表取締役社長・下村 雄一郎氏
地域脱炭素は金融主導で
ザ・フロント・バンカーズ(58)(20面) 著:江波戸 哲夫氏

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