2025年8月1日号3面 横浜銀行や静岡銀行など20行庫、生成AIの実装拡大へ、検証結果・最善策を共有、エージェント視野
横浜銀行や静岡銀行など20行庫は、業務への生成AI(人工知能)実装を拡大する見通しだ。共同で参画する研究会を通じて、業務フローに組み込むノウハウのほか、AIエージェントを視野に検証結果やベストプラクティス(最善策)を共有する。2026年3月までに複数のAIシステム稼働を見据える。加えて、データの取り扱いやガバナンスなどの最善策も探る。
24年度にNECが運営主体となって立ち上げた研究会を発展させ、「Agentic AI共同研究会」で…
【写真】24年度の研究会で選定したユースケースを実装する(写真は24年度の様子。NEC提供)
2025年8月1日号4面 広島銀行、金利再来 ALMを改革、各部門の責任明確に
【広島】広島銀行は「金利ある世界」の再来で、資産と負債の総合管理(ALM)改革を進めている。2025年度に、本部の営業部門とALM部門でスプレッドや金利変動リスクを意識した収益管理を復活。預貸金利ざやを分解し、各部門の収益責任を明確化した。清宗一男頭取は「ALMが再び脚光を浴びることになってきた」と強調する。
同行は、日本銀行の政策金利が26年度上期に0.75%、27年度上期に1%へ上昇することをメインシナリオに…
【写真】勉強会で「ALM・スプレッドバンキングの考え方を理解してほしい」と話す清宗一男頭取(7月1日、ひろぎんホールディングス本社)
2025年8月1日号5面 八十二銀行、AIモデル開発50種、投信販売モニタリングも
八十二銀行はAI(人工知能)の活用領域を広げている。取引状況などの各種情報を一元管理するデータウェアハウス(DWH)を用いて開発したAIモデルは50種類以上に達し、今後は投資信託などリスク商品販売のモニタリングにも活用を検討。業務・組織のデジタル改革を加速させる。
同行は2019年に全社DWHを稼働させて以降、AIモデルを内製化して各種業務に組み込んで…
2025年8月1日号6面 信金界、個人向け信託1000億円、若年層と接点創出で関心
信用金庫業界で個人向け信託商品の取り扱いが堅調に推移している。2017年1月に信金中央金庫が提供を開始した2商品の累計申込金額は、25年7月に1千億円に達した。「金利ある世界」の到来で、預金集めに奔走するものの、相続発生時に預金が流出する状況を受け、信金からの注目を集めているようだ。
信金中金が提供するのは「しんきん暦年信託『こころのリボン』」と「しんきん相続信託『こころのバトン』」。こころのリボンは、…
2025年8月1日号8面 特集 東北地区5機関、よろず支援拠点を活用、経営者の良き相談相手に
【仙台】東北地区金融機関は、経営への助言や補助金の申請支援など、創業者や経営者の良き相談相手として支援に汗を流す。本支店の連携に加えて、よろず支援拠点など外部専門家の知見を得て課題解決に導いた取り組み事例をみた。
■秋田銀行、円滑な融資へ計画作成
秋田銀行大町支店(鈴木純支店長)は、「なかいちこども歯科クリニック」の開業を支援。外部連携により融資を円滑に実行した。分院だった歯科医院を…
【写真】事業について話し合う(左から)秋田県事業承継・引継ぎ支援センターのサブマネージャー、氏家隼人院長、鈴木純支店長、秋田県よろず支援拠点チーフコーディネーター(7月10日、なかいちこども歯科クリニック)
2025年8月1日号10面 改革の旗手 安藤聡・金融経済教育推進機構(J‐FLEC)理事長
金融リテラシー高め日本変える
資産運用立国実現のカギを握る金融教育改革へ旗を振る。目指すのは「個人の金融リテラシーを高めることで、日本社会を変える原動力になる」ことだ。2023年12月25日、クリスマスに金融庁幹部に理事長就任を打診され、即座に応諾した。その裏には、これからのインベストメント・チェーンは、「リターン優先の機関投資家ではなく、人生の豊かさを求める個人投資家が主役になるべき」という思いがあった。
■身に付いた「多様性」
「グローバルでダイナミックな仕事に就きたい」と、都市銀行の一つで唯一の外国為替専門銀行だった東京銀行に入行した。特に思い出深いのは…
【写真】安藤聡・金融経済教育推進機構(J-FLEC)理事長
2025年8月1日号17面 みずほフィナンシャルグループ、芸大と連携し初展覧会、社員がガイド
みずほフィナンシャルグループ(FG)と東京芸術大学の連携事業「アートとジェンダー研究会」が発足3年目を迎え、初の展覧会を開いている。美術愛住館(東京都)で7月4日~8月3日の週末に開催。約500人が来場する見込み。みずほFGでは共同プロジェクトに公募した有志社員が展示作品のガイドツアーを実施するなど、従来になく踏み込んだ社員参加型企画だ。
みずほFGは社会課題の解決などを目指し、2023年度に東京芸大と包括連携協定を結んだ。その一環として「アートとジェンダー」共同研究プロジェクトを立ち上げ…
【写真】展示品の解説をする、ガイド役のみずほ銀行女性行員(7月27日、美術愛住館)
2025年8月1日号18面 東京東信金亀戸支店、預貸増やし5期連続表彰、保証付き融資72%増
東京東信用金庫亀戸支店(森内隆光支店長=職員18人うち渉外5人。パート2人)は、預貸金の期中平残増加を最重点目標に掲げ、信用保証協会保証付き融資のスピーディーな実行を軸に全体朝礼などで進捗(しんちょく)を管理。2024年度期中平残は1年で預金が0.63%、貸出金が0.19%とそれぞれ増え、一般店舗グループ(16カ店)で初の5期連続表彰(通期)を達成した。
営業エリアの江東区亀戸地区は、廃業・業種転換・工場移転に伴う跡地などに分譲・賃貸マンションやテナントビルの建設が進み…
【写真】推進項目の進捗を職員全員と共有する森内隆光支店長(左、7月22日、東京東信金亀戸支店)