ニッキン・2025年9月5日号

主な記事

2025年9月5日号1面 大手行、個人預金 獲得競争激化、みずほ銀行も金利戦線に

  • 預金

 大手行で個人預金の獲得競争が激しさを増してきた。対面やウェブ面談を通じてシニア層、相続金などに対象を絞り込み、インターネット専業銀行などを上回る金利を提示。6カ月・1年物で年1.3%を設定した三菱UFJ信託銀行は2カ月余りで8500億円を集めた。三井住友銀行が「オリーブ」効果により1年間で個人預金を1兆4千億円増やし、競争に拍車がかかっている。
 みずほ銀行は9月1日から、1千万円以上の退職金と相続金を対象に3カ月定期預金の金利を…

【写真】退職金定期を案内するみずほ銀東京中央支店の行員(9月1日)

2025年9月5日号6面 北海道信金、「ボトムアップ」経営に注力、風通し良い職場で成果

  • 経営

 【札幌】「理事長と職員の座談会」「職員が各種提言をするプロジェクトチーム」「独創的なアイデア募集コンテスト」――。北海道信用金庫(札幌市)の佐藤信明理事長は2022年6月に就任して以来、「ボトムアップ経営」に力を入れ、職員の声を経営に反映させるさまざまな施策を展開。風通しの良い職場づくりで着実に成果を上げている。

■合併後の処遇に不満
 同信金は、2018年1月に札幌、北海、小樽の3信用金庫が合併して…

【写真】座談会で支店長の悩みを聞く佐藤理事長(左から5人目、8月22日、本店)

2025年9月5日号2面 金融庁、来夏、大規模な組織改正へ、「資産運用・保険監督局」新設

  • 法令制度政策

 金融庁は、「資産運用・保険監督局」を新設するなどの大規模な組織再編へ動き出す。資産運用業の高度化や保険業界の信頼回復に向けた対応を強化する狙い。8月26日、自民党の資産運用立国議員連盟(岸田文雄会長)は金融庁の組織改編を支援する姿勢を示した。
 2026年夏の変更を求める機構・定員要求に盛り込んだ。監督局と総合政策局を…

【写真】金融庁の組織改編に言及する岸田文雄会長(8月26日、衆議院第一議員会館)

2025年9月5日号3面 商工中金と地域金融機関、中小発展へ協業模索、再生支援など連携拡大

  • 経営

 商工組合中央金庫と地域金融機関は、中小企業の発展に向けて協業を模索している。商工中金と地域金融機関が個別に締結する業務協力文書は、3月末までに計358件に拡大。特に、事業再生やM&A(合併・買収)といった専門性の高い分野での連携が多い。商工中金は6月に民営化が実現し、7月からは経済産業省が立ち上げた検討会でさらなる連携を見据えた議論が進んでいる。
 再生・経営改善支援では、地域銀行44先、信用金庫59先を含む118金融機関と業務協力文書を…

2025年9月5日号4面 ちゅうぎんFG、新興への資金供給 多様化、ベンチャーデット試行

  • 取引先支援

 【広島】ちゅうぎんフィナンシャルグループ(FG)は、スタートアップへの資金供給手段を充実させる。傘下の投資子会社、ちゅうぎんキャピタルパートナーズ(CCP)を通じてベンチャーデットを試行する。“投資熱”の地元波及を目的に、他地域の独立系ベンチャーキャピタル(VC)にも投資する。将来的には、投資手法や投資先を絞ったテーマファンドの立ち上げを視野に入れる。
 新ファンド「ちゅうぎんインフィニティファンド3号」で試行…

2025年9月5日号8面 特集 事件特集(上)・内部事件(2025年1~6月)

  • 社会
  • 特集

 着服や窃盗、前期比4件増
 金融機関行職員による着服・詐取や窃盗の発生件数が増加に転じている。2025年上半期(1~6月)に判明した金融機関の内部事件は22件(本紙調べ)に上り、前期比4割減だった2024年上半期から4件増えた。
 「信用金庫」と「生命保険会社」での発覚が目立ち、発生数は両業態ともに5件に達した。年齢別では…

2025年9月5日号10面 やさしいニュース解説 地域金融機関の預金減少、動き始めた利用者

  • 預金

 金融界では、この2年ほど「預金獲得」がキーワードとして話題に上ることが増えました。新型コロナウイルス感染症の蔓延(まんえん)と正常化、日本銀行による政策金利引き上げなど、金融機関を取り巻く環境が大きく変わるなか、預金を巡る動きを改めて整理します。

 ■金利上昇で競争始まる
 「金利上昇を経験した職員は少ない」――。2024年の冬ごろ、銀行や信用金庫の営業店をまわっていると、頻繁に耳にした話題です。当時は…

2025年9月5日号15面 都・福井県よろず支援拠点、福井に「東京モデル」、40人が研究会参加

  • 人事施策
  • 取引先支援

 【金沢】東京都と福井県のよろず支援拠点は8月28日、連携して福井市内で「信用金庫とのよろず支援拠点活用研究会」を開催した。両拠点の関係者や福井県内4信金(福井、敦賀、小浜、越前)の職員に加え、富山、石川県内の信金職員ら計約40人が参加した。
 福井拠点と県内4信金が、東京拠点と都内信金が連携する「よろず×信用金庫」モデルを学ぶことで取引先の支援体制を強化する。
 研究会では…

 【写真】各班では福井拠点のコーディネーターがファシリテーターを務め議論した(8月28日、福井市内)

2025年9月5日号17面 貸金業大手4社、なりすまし対策へ協働、JICCと情報共有

  • 社会

 貸金業大手4社(SMBCコンシューマーファイナンス、アコム、新生フィナンシャル、アイフル)は、「なりすまし契約」対策の一環で個人信用情報機関の日本信用情報機構(JICC)と連携し、虚偽申し込み情報を共有する枠組みを創設した。手口が巧妙化する不正利用を未然に防ぐとともに、被害拡大の抑止を図りたい考え。
 大手4社は、8月25日からJICCへの報告を開始した。なりすましの疑いがある名義人情報を共有し、JICCの個人信用情報データベースに蓄積できるようにする。犯罪者は1社に借り入れ申し込みを断られても…

2025年9月5日号18面 横浜銀行大森支店、対話深め財務戦略提案、シ・ローン27億円組成

  • 営業店

 横浜銀行大森支店(武田将明支店長=行員12人うち渉外7人。パート2人)は、取引先の多様な財務戦略ニーズに対し、高度なソリューション提案で実績を上げている。経営者が抱える課題を引き出すため面談時の“傾聴”を重視するなど、対話を深めながら信頼関係を構築。総額27億円に上る大型シンジケートローン組成やコベナンツ(特約条項)付き融資といった案件獲得につなげた。
 2023年10月にソリューション営業部グループ長から着任した武田将明支店長。目指す姿に「強さ、品格、実現力」を掲げ…

 【写真】(左から)サイクラーズの高山啓介財務部担当部長、福田隆代表取締役と商談する武田将明支店長、法人渉外課リーダー(8月22日)

社説/ニッキン抄

学び (13面)

【Nikkin 金融講座】
私のターニングポイント(71) 飯能信用金庫経営戦略室主任・宮島 秀明氏(上)
前例踏襲の同僚に限界、30歳を前に教員から転職
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

預かり資産 (14面)

投信窓販優績者に聞く 長野県労働金庫・武居 健太郎さん
一歩踏み出すお手伝い
不祥事どう防ぐ プライベートを把握する重要性

レギュラー企画

寸言 人口減少に立ち向かう(1面)=佐藤 敬・荘内銀行・北都銀行頭取
東西ペンリレー 地球と対話する旅(9面)=浅井 將雄・キャプラインベストメント マネージメントLLP共同創業パートナー
ちょっと一言 保護猫を増やさない(9面)=猫の森代表理事・北村 由紀子さん
『初支店長 [915]』 裏方として支える(18面)=呉信用金庫 阿賀支店・尾濱 麻美氏
『スマイル』 “2足のわらじ”で活躍(18面)=静岡銀行・竹岸 綾里さん

企画・特集・連載など

インタビュー(5面)
 「ニッキンONLINE」に掲載
藤田 剛・京葉銀行頭取
コア・コンピタンス再構築
インタビュー(6面)
 「ニッキンONLINE」に掲載
鈴木 義行・静清信用金庫理事長
現場と人材育成重視
インサイト
 キーパーソンに聞く<176>(12面)
舟木 康浩・タレスDISジャパン シニアセールスエンジニアリングマネージャー
「PQC」対応の準備を
NG例で解説! 法人融資の基礎[8] (18面)
融資開拓編
経営デザインコンサルティングオフィス代表・川居 宗則氏
画:吉田 一裕氏

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