2024年1月19日号2面 信金中金、預金照会業務を共同化、参画は年度内100信金へ
信金中央金庫が構築した預金等調査・回答業務の共同化スキームへの参画が、2023年度内に100信金を超える見込みだ。デジタル化した同業務を信金中金が集中して担う仕組み。個別信金にとっては、事務部門などの負担を大幅に削減できるうえ、個人情報の誤送付防止にもつながる。第一弾として1月15日に67信金で取り組みを開始し、2月と3月に計約40の信金が新たに参加を予定する。
地方公共団体や税務署などが税金滞納者、生活保護受給者らの預金残高や取引履歴を確認する預金照会の照会件数は、…
2024年1月19日号3面 地銀と生保、窓販“募集キット”レスへ、説明資料を電子交付
地方銀行と生命保険会社が、銀行窓販で契約締結前書面をデジタル交付する検討に着手した。電子メールなどで顧客に説明資料を送り、営業担当者が持ち運ぶ“募集キット”をペーパーレス化したい考え。池田泉州銀行など地銀5行と第一フロンティア生命保険など6社で検討会を開き、課題の洗い出しと解決策を議論。2025年度の稼働を目指す。
検討会は11社や基盤を提供するNTTデータに加え、日立製作所を事務局に構成。23年12月までに、…
【写真】23年12月に1回目の検討会を開き課題の洗い出しなどを行った(第一フロンティア生命提供)
2024年1月19日号4面 地銀協、「顧客本位」実践の支援強める、営業店向け動画や勉強会
全国地方銀行協会は、「顧客本位の業務運営」体制の整備や実践に向けたサポートを強める。営業店の行員向けに初めて関連動画を作成し、約1カ月間で300超ダウンロードされた。今後の研修で採用する銀行もあり、利用はさらに増える見通し。会員行へアンケートを定期的に実施し、好事例や課題などを新たな動画に反映させる。全行対象の勉強会も重ねていく方針だ。
地銀協が作成した営業店向け動画は、2部構成とした。まず「顧客本位の業務運営」について解説し、…
【写真】地銀協が初めて作成した営業店向け動画のイメージ
2024年1月19日号5面 百五銀行、スマホアプリ外販、BIPROGYと協業
【名古屋】百五銀行がBIPROGY(ビプロジー)と協業し、スマホバンキングアプリを他の金融機関に提供する「外販」で実績をあげている。開発に携わった行内人材の知見も生かし、全国での販売を目指す。
BIPROGYとの協業による外販は、2023年5月に開始。同行のアプリをベースにBIPROGYが開発するサービス提供型と、プログラムソースコードを提供し、金融機関が開発する開発自営型の2パターンで提案する。同行のスマホバンキングアプリは、…
【写真】BIPROGY(左とオンライン)と打ち合わせする百五銀行決済・スマホバンキング課(2023年12月18日、本部、百五銀行提供)
2024年1月19日号8面 特集 横浜銀行、税公金の社会的コスト削減へ、持続可能社会実現を主導
横浜銀行は、税公金に関する社会的コスト削減に向けた取り組みを進めている。自行のノウハウなど知見を提供し、地域金融機関の公金事務に関するコスト問題も同時に協議していく考えだ。電子納税を起点とした地域全体の取り組みが広がるなかで、137機関という大規模プロジェクトも主導する。「事業者など利用者と自治体、そして地域金融機関のそれぞれの持つ課題を解決。持続可能な社会へ、オール・神奈川で取り組んでいく」(地域戦略統括部)。
■県内全域で電子納税促進
「2025年4月には神奈川県と3政令指定都市(横浜市、川崎市、相模原市)を除く自治体の窓口収納について…
【写真】かながわ電子納税推進プロジェクトの第1回金融機関情報連絡会では、今後の目標などの情報を共有した(2023年12月21日、横浜銀行本部)
2024年1月19日号12面 BIPROGY、「データ活用人財」育成、地銀向けコンペで機運醸成
BIPROGY(ビプロジー)は、地方銀行向けに「データ活用人財」の育成・発掘に注力している。研修プログラムとコンペティションを通じ、地銀内でデータ活用の機運を醸成する。1月12日に開いたコンペには6行が参加。データ分析の内製化に必要なスキルを磨いた。
2022年4月から地銀のデータドリブン経営を支える「データ活用プラットフォーム」を取り扱い、北国銀行など…
【写真】特に精度の高いモデルを構築した4人(右は伊藤啓調査役、1月12日、ビプロジー本社)
2024年1月19日号16面 銀行界、増える不正利用口座停止、検知精度向上も要因
銀行界で、不正利用による預金口座の停止が増加している。全国銀行協会の調査によると、2023年7~9月は2万4733件で前年同期比36.5%増加した。振り込め詐欺などの不正が増えたことに加え、銀行側の不正検知精度向上も要因だ。調査対象は全銀協の正会員・準会員・特例会員である191行。全銀協が各行へのアンケート結果を集計した。
不正利用とは、ヤミ金融業者への返済金の振込口座や、サイト利用代金などの架空請求振込口座、オレオレ詐欺の振込口座など…
2024年1月19日号17面 山形銀行天童支店、店内連携で付加価値創出、広域型営業体制が効果
新事業展開を伴走支援
【仙台】山形銀行天童支店(矢作英一支店長=行員44人うち渉外18人)は、法人などを担当する営業第一部と、スキルの高い行員3人が所属する営業第二部(以下二部)とが連携し、事業者に付加価値を与える活動を展開。担当や目標を持たずにサポート役に徹する二部との連携が数々の好事例を生んでいる。店内行員同士の会話、意思疎通も円滑で本部の評価は高い。
同行では、2021年度から山形県内11ブロックの統括店に法人・融資担当者などを集約する広域型営業体制を導入。半期ごとの計数目標を持つ行員のほか…
【写真】バウムクーヘンとジェラートを提供する「高擶テラス」オープン前の内覧会で店舗の完成を祝う鈴木信広部長(左)と半澤清彦社長(2023年11月14日、高擶テラス)