ニッキン・2024年11月1日号

主な記事

2024年11月1日号1面 メガバンク、印のノンバンク規制注視、現地戦略へ影響も

  • 融資
  • 国際

 メガバンクは、インドの中央銀行にあたるインド準備銀行(RBI)によるノンバンク融資規制の動向を注視している。急成長するノンバンク市場への警戒を強めるRBIによる業務停止命令などが相次いでいるため。10月17日には三菱UFJ銀行出資先を含むノンバンク4社に対して新規融資の停止処分が下った。さらなる規制強化に発展すると、現地でリテール事業を強化する戦略に影響を与える可能性がある。
 10月17日に処分を受けたのは三菱UFJ銀が出資する…

2024年11月1日号8面 特集 東証、取引時間30分延長、投資機会増やし活性化へ一歩

  • 経営
  • 特集

 東京証券取引所は11月5日から、取引終了時間を30分延長し15時30分までにする。終了時間の変更は1954年以来、70年ぶり。投資機会の拡大による市場活性化を狙うが、取引時間の長い欧米主要取引所との差はなお大きく、効果は未知数だ。上場企業は投資家ニーズを反映した情報の適時開示が一段と問われる。

 ■海外と差縮める
 取引時間延長の背景には、2020年10月に発生した東証の大規模システム障害がある。再発防止策の検討で設置された協議会で…

 【写真】売買活性化が期待される東京株式市場(東証アローズ)

2024年11月1日号2面 日銀調査、不動産市場に過熱感、「ミニバブル期」上回る

  • 経営

 日本銀行は、金融機関の商業用不動産向け投融資に対する視線を強めている。東京都心など都市部を中心に高額帯の取引が増加。経済実態と比べた関連投融資残高の割合や賃料に対する不動産価格の水準は、リーマン・ショック前のミニバブル期(2000年代半ば)を上回る。不動産取引業者の販売在庫も積み上がり、景気変動による将来的な価格調整リスクが膨らむ。
 「不動産関連投融資が趨勢(すうせい)的に増加している」…

2024年11月1日号3面 銀行・大手信金、内定辞退者と接点維持、「ファストパス」15先が付与

  • 人事施策

 銀行・大手信用金庫で、新卒採用の内定(内々定)辞退者との関係を構築する動きが広がっている。大卒3年以内の離職率が3割を超えており、別の企業に新卒入社した後もつながりを維持することで転職先の有力候補に入れてもらう狙い。第二新卒採用の選考を優遇する「ファストパス」付与の表明は15先に上る。
 ニッキンが銀行・大手信金(7月末預金量上位50)の156先に調査した。…

2024年11月1日号4面 北都銀行と荘内銀行、統合後の効果拡大、支店に「営業部」設置

  • 経営
  • 金融再編

 【仙台】フィデアホールディグス(HD)傘下の北都銀行と荘内銀行は、店舗統廃合を踏まえた効果的な営業体制の構築を進める。両行は、営業店内に営業各部(第一~第三部)を新設。店内の指揮系統を細分化し、マネジメントカを向上させる。同時に、複雑化していた渉外係の担当先を整理し、店舗運営の効率化を目指す。
 統廃合に伴う人員集約により、支店長1人が管理するべき行員数が拡大し…

2024年11月1日号6面 朝日信金、個人ローン専担者が活躍、訪問徹底で上期15億円を獲得

  • 融資

 朝日信用金庫(東京都、伊藤康博理事長)は、個人営業部に所属する個人ローン専担者が活躍している。住宅ローンの借り換え提案を切り口に訪問活動を徹底。2024年度上期は、住宅ローンやフリーローンなど88件、約15億円を獲得した。
 同信金は個人ローン比率が比較的低いことから、専担者の集中的な推進で拡大が可能と判断。23年2月に専担者を配置し、当初は2人でスタートした。
 24年2月から4人に増員。あわせて…

【写真】新たな訪問戦略について説明する石田直幸・個人営業部部長(右から3人目、10月16日、本店)

2024年11月1日号10面 やさしいニュース解説 勘定系システムのクラウド移行

  • ネット・システム

 安全性確保し稼働10機関に
 銀行と協同組織金融機関で、ビジネスの根幹を担う「勘定系システム」の稼働環境をクラウドに移行する動きが活発化している。北国銀行が2021年に日本マイクロソフトの「Azure(アジュール)」で稼働して以降、地域銀行や信用金庫で計画が相次いでいる。かつて安全性を問題視されたクラウドの活用が最重要のシステムで広がる要因をひも解く。

 ■構成見直しが活発化
 勘定系のクラウド移行は地方銀行やネット専業銀行を中心に進み、現状10機関で稼働しているとみられる。北国銀が稼働を始めた2021年以降…

 【写真】7月から勘定系システムをクラウド稼働した福島銀行。デジタルトランスフォーメーションの素地として活用する(左から2人目が加藤容啓社長、9月4日、AWS目黒オフィス)

2024年11月1日号16面 阿波銀行、新人研修刷新で即戦力化、県外店へ“武者修行”も

  • 人事施策

 【高松】阿波銀行は、2024年度から大幅刷新した新入行員研修で早期戦力化に取り組む。全員を本部に配属し、研修内容に合わせてOJT先の店舗を柔軟に変更。県外店へ“武者修行”する機会を設けるなど全国的に珍しい施策も組み込み、若手行員の定着にもつなげる。
 特徴の一つが入行から10カ月間を本部の経営統括部付とした点。4月の約1カ月に及ぶ集合研修後のOJTは…

【写真】佐々木支店長(左)から融資業務を学ぶ廣瀬さん(中央)と亀岡さん(北大阪支店)

2024年11月1日号17面 MUFG、国内外拠点で社会貢献、参加者は年間1万人超

  • 地域貢献

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、社会貢献の枠組みを整備して国内外の営業拠点および社員個人による活動を後押ししている。資金を同社が拠出する「MUFG SOUL」などを通じた社会貢献活動への参加者数は2023年度に約9千人。2024年度は1万人を超える見通しだ。2024年4月に開始した中期経営計画で基本方針の3本柱の一つに「社会課題の解決」を位置づけたことも社員参画の機運を高めている。
 MUFG SOULの活動はグループ6社(三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJアセットマネジメント、アコム、三菱UFJニコス)が対象。国内拠点および個人、個人グループが企画した社会課題解決のアイデアに対し…

 【写真】入院中の子供たちにプレゼントを準備する三菱UFJ銀行フランクフルト支店の現地行員

2024年11月1日号18面 川崎信金御幸支店、「全員参加」で目標達成へ、情報共有から最適提案

  • 営業店

 川崎信用金庫御幸支店(菅井孝浩支店長=職員21人うち渉外7人。パート1人)は、職員全員で目標達成を目指す「全員参加型」の支店運営に注力している。顧客のニーズをヒアリング後、随時店内でミーティングを開き情報交換のスピードを加速。さらに、独自のジョブローテーション制度などにより職員の能力向上に取り組んだ結果、2024年度上半期のブロック表彰を獲得した。
 同信金では表彰制度を見直し、各ブロックごとの目標に向けてブロック内の店舗が協力する体制となった。4月に第2ブロックの幹事店舗である御幸支店に着任した菅井孝浩支店長は…

 【写真】情報交換をする(左から)担当者、菅井孝浩支店長、葎口善行専務、吉田千香子財務ユニット長(10月15日、秀光本社)

社説/ニッキン抄

学び (13面)

【Nikkin 金融講座】
私のターニングポイント(30) ひろぎんナレッジスクエア社長・福田 寛治氏(下)
悔しさ力に思いかなえる、苦難乗り越え42歳で社長に
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

預かり資産 (14面)

夢育む資産形成コンサルタント
 為替レート
為替レート変動のインパクト
投信窓販優績者に聞く 西武信用金庫・大崎 樹杏さん
一番に相談される職員へ
苦情に学べ 顧客にカスハラ行為の周知を

レギュラー企画

寸言 勇往邁進(1面)=仲田 裕之・栃木銀行頭取
東西ペンリレー 畑からまなぶ(9面)=橋本 ゆかり・アフラック生命保険執行役員
ちょっと一言 「迅速検査」で健康社会を(9面)=イムノセンス代表取締役社長・杉原 宏和さん
『横顔』 本省庁と地域をつなぐ(15面)=東海財務局長・中村 修 氏
『リーダー』 情報交換の質向上(16面)=第21代全銀連合議長・立川 和弘氏
『初支店長 [875]』 何事にも果敢に挑戦を(18面)=北星信用金庫円山支店・佐伯 圭介氏
『スマイル』 “何でも屋さん”奮闘中(18面)=天草信用金庫・松永 渚さん

企画・特集・連載など

インタビュー(11面)
「ニッキンONLINE」に掲載
上田 泰史・日本アクチュアリー会理事長
2026年に東京で国際会議
インサイト
 キーパーソンに聞く <139> (12面)
久保寺 亮介・Dooox代表取締役
企業の行動を伴走後押し
ザ・フロント・バンカーズ(41)(18面) 著:江波戸 哲夫氏

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