ニッキン・2024年11月8日号

主な記事

2024年11月8日号1面 地銀など指定金、手数料徴収は道半ば、「ゼロ円」地公体 約4割

  • 手数料

 地方銀行など指定金融機関が税・公金収納業務の手数料徴収をめぐり、地方公共団体と交渉していた最新結果が明らかになった。窓口収納にかかるコストに対し、徴収している金額はいまだかい離があった。約4割の地公体で「ゼロ円」となっており、交渉の難しさが浮き彫りになった。
 全国銀行協会が、8月に実施した会員行への調査結果を…

2024年11月8日号10面 改革の旗手 権藤 淳・豊和銀行頭取、「三方よし」の販路開拓支援

  • 経営
  • 特集

 【福岡】2009年5月、経営再建中の豊和銀行のかじ取りを託されて、縁もゆかりもない大分県にやってきた。待っていたのは公的資金が注入され、経費節減や不良債権処理に腐心する日々。それでも「地域を元気にするお手伝いをしたい」という信念を持ち続け、2016年11月に売り上げが伸び悩む取引先の商品やサービスの販路開拓コンサルティング業務「Vサポート」をスタート。「預金・融資と並ぶ『第三の本業』」に育て上げ、行員のやりがいも取り戻した。

 ■再注入は地域のため
 2014年3月、既存の公的資金90億円を返済し、70億円増額したうえで160億円の公的資金に入れ替えた。
 2012年3月期決算で国に提出した…

 【写真】権藤 淳・豊和銀行頭取

2024年11月8日号2面 金融庁、外銀のシ・ローン参加へ、金融審で規制緩和を検討

  • 法令制度政策
  • 融資

 金融庁は、国内で組成するシンジケートローン(協調融資)に、国内に拠点を持たない外国銀行が参加できるよう規制を緩和する方向で検討を進めている。都銀懇話会の要望を受け、金融審議会の作業部会で具体的な議論が始まった。緩和されれば、国内企業の外貨資金調達力が向上することになる。
 グローバル企業では、欧米での大型M&A(合併・買収)案件の…

2024年11月8日号3面 大手行の住宅ローン、変動金利で戦略差、獲得競争、なお激しく

  • 融資

 大手行で住宅ローンの金利戦略に差が出てきた。10月以降、新規借り入れ向け住宅ローンの変動金利引き上げが相次いだが、三菱UFJ銀行は最優遇適用金利を据え置き、業界最低水準とした。りそな銀行は10月末に引き下げを公表。インターネット専業銀行を含めた低金利競争は金利上昇局面においても続きそうだ。
 7月の日本銀行の追加利上げ後、初めて迎えた10月の変動金利…

2024年11月8日号4面 宮崎銀行、M&A相談3500件 サポート内製化で

  • 取引先支援

 【鹿児島】宮崎銀行は、事業承継・M&A(合併・買収)支援の“内製化”を実現し、後継者不在に悩む事業者や、事業拡大ニーズを持つ取引先の早期課題解決につなげている。専門会社への出向経験者8人で構成する「事業承継・M&A支援室」には、2014年の新設から10年で3500件超の相談が寄せられた。23年度は単年で95件を成約に導くなど、非金利収益の増加にも寄与している。
 内製化は、事業承継であれば親族や従業員へ株式を譲渡するスキームなどを…

2024年11月8日号6面 信金、伸び悩む貸出金、100信金超が横ばいか減少

  • 融資

 信用金庫の貸出金が伸び悩んでいる。信金業界の9月末の貸出金残高は、過去最高の80兆9442億円となった。前年同月比で0.7%増加したが、個別にみると伸び率がゼロ%またはマイナスの信金が100先を超えている。企業向け融資が低調な一方で、地方公共団体向け貸出が増加傾向にある。
 9月末の貸出金残高の伸び率が前年同月比でゼロ%または減少となった信金の数は、直近3年間(2021~23年)は50~100先の間で推移してきたが…

2024年11月8日号11面 生保10社・2024年度下期運用計画、国債、金利上昇で積み増し

  • 経営

 国内生命保険会社は2024年度下期、金利が上昇する局面で超長期の国債などを積み増す予定だ。低い利回りの債券を売却したり、償還で残高が減少する生保もある。
 基本的に生保は、20~30年の長期保障の保険商品(負債)…

2024年11月8日号15面 鳥取銀行、金融犯罪対策の強化徹底、警察とホットライン構築

  • 社会

 【広島】鳥取銀行は2024年から鳥取県警察と協力して金融犯罪対策の強化を徹底している。10月1日にマネー・ローンダリング対策室を金融犯罪対策室に名称変更した。県警本部と特殊詐欺特別照会のホットラインを設けて、顧客が詐欺被害に遭っていることが疑われる際は同対策室が警察と情報を共有。警察の特殊詐欺捜査のプロが、速やかに詐欺被害者への対応にあたる。
 金融犯罪対策室は少数精鋭の4人で構成。増員などさらなる体制強化を行いながら、全国で発生している詐欺事件についての情報収集能力を高めていく。営業店や本部が対応した特殊詐欺被害対策の案件は…

2024年11月8日号16面 銀行G・大手信金、採用の悩み「辞退予測」最多、フォロー体制充実が急務

  • 人事施策

 銀行・グループ(G)と大手信用金庫で、新卒採用活動における悩みとして「内定辞退の予測」が最多だったことが本紙調査で分かった。全体の71%に当たる109機関が「内定辞退の予測不確実性」を挙げた。売り手市場で選考の早期化が一層加速するなか、学生は内々定承諾後も就職活動を継続する傾向もみられ、フォロー体制の充実が急務になっている。
 本紙が銀行Gと信金(7月末時点の預金量上位50信金)に調査し、153機関が10項目から三つを選択。「内定辞退の予測」に回答した東海地区の信金では…

2024年11月8日号18面 福井銀行松島支店、接点増で運用ニーズ把握、成約率高い案件つなぐ

  • 営業店

 【金沢】福井銀行松島支店(池側聖美支店長=行員7人うち店頭営業6人。パート1人)は、店頭営業中心の個人特化店。資産運用に関する確度の高い案件の獲得に定評があり、専門拠点へのトスアップ件数は大型店に劣らない実績を誇る。顧客と接点を増やし、ニーズを正確に把握するための徹底したヒアリングが強みで、トスアップ案件の多くが成約につながっている。
 同行は2023年5月、野村証券との包括的業務提携に基づく金融商品仲介業務を開始。預かり資産営業に特化した「コンサルティングプラザ(CP)」を4カ所構え…

 【写真】同僚と打ち合わせをする池側聖美支店長(左から3人目、10月23日、福井銀行松島支店)

学び (13面)

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私のターニングポイント(31) 南日本銀行取締役・吉留 昌彦氏(上)
外部出向で仕事に没頭、銀行のあり方を見直す
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

預かり資産 (14面)

夢育む資産形成コンサルタント
 パッシブ運用とアクティブ運用
運用手法に正解はあるか?
投信窓販優績者に聞く 鈴鹿農協・齋藤 健人さん
質問想定し提案に臨む
推しファンド インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(年1回決算型)
割安、成長性、高配当で銘柄選定

レギュラー企画

寸言 相互理解が成長の鍵(1面)=広岡 克憲・金沢信用金庫理事長
『キラリ』 地域の事業守る活動に力(6面)=川端 康平・東予信用金庫 本店営業部 係長
東西ペンリレー トランキーラの魔法(9面)=林 貴子・三井住友フィナンシャルグループ執行役員
ちょっと一言 AI活用の読書器発売(9面)=アメディア代表取締役・望月 優さん
『初支店長 [876]』 素早い対応を心掛ける(18面)=鹿児島信用金庫阿久根支店・和田 啓一郎氏
『スマイル』 顧客の感謝がうれしい(18面)=蒲郡信用金庫・田上 晴菜さん

企画・特集・連載など

金融ジャーナル社
2024年度「ベストバンカー賞」(8面特集)
小林 英文・七十七銀行頭取が受賞
地域経済活性化を牽引
住宅ローン団信に異変あり(上) (11面) 地銀協、“失地回復”へ
インサイト
 キーパーソンに聞く <140> (12面)
今福 洋介・リアライズコーポレーション代表取締役社長
トラックリース提携拡大
ザ・フロント・バンカーズ(42)(18面) 著:江波戸 哲夫氏

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