ニッキン・2024年8月16日号

主な記事

2024年8月16日号1面 金融庁、地域銀行のALM点検、「円金利」上昇局面迎え

  • 法令制度政策

 金融庁は、地域銀行の市場リスク管理モニタリングを通じて、円金利上昇局面での預金・貸出金・有価証券運用のALM(資産・負債の総合管理)やストレス時を想定した対応を点検する。米国の金利上昇局面では有価証券運用に焦点を当てていたが、預金と貸し出しも重点的な監視項目に加える。2024事務年度(24年7月~25年6月)は、ストレステスト実施状況を点検するモニタリングの対象先拡大も検討する。
 同庁幹部が7月、地域銀の業界団体との意見交換の場で、…

2024年8月16日号12面 特集 「佐渡島の金山」世界遺産登録、地域活性化の起爆剤に

  • 地域貢献
  • 特集

 【新潟】新潟県佐渡市の「佐渡島(さど)の金山」が7月27日に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。国内26件目で新潟県では初の登録となる。27年にわたる草の根の活動が実を結び、江戸時代に確立した世界でも稀(まれ)な手作業による金銀生産の価値が認められた。全国各地からもたらされた文化や海・山の幸といった佐渡島の魅力にスポットが当たる。佐渡市は人口が5万人を割り込むなど少子高齢化が進行しているが、活性化の起爆剤として世界遺産への期待は大きい。

 ■世界で稀な手作業生産
 「佐渡島の金山」は西三川(にしみかわ)砂金山(真野地区)と相川鶴子(あいかわつるし)金銀山(相川金銀山と鶴子銀山、相川・佐和田地区)の二つの遺跡群で構成される。同時代、諸外国では機械による採掘が進んだが…

 【写真】パブリックビューイングで登録決定の知らせを受け喜ぶ関係者ら(7月27日、きらりうむ佐渡)

2024年8月16日号2面 日銀、市場急変で揺れる発信姿勢、「段階的利上げ」に不透明感

  • 法令制度政策

 米景気悪化懸念などによる金融市場の急激な変動を受け、日本銀行の追加利上げに対する発信スタンスが揺らいでいる。「0.25%程度」への政策金利引き上げを決め、段階的な利上げを示唆した7月末の金融政策決定会合時から一転、内田眞一副総裁は8月7日の講演で慎重な政策判断姿勢を強調。「当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続けていく」など、市場の動きに一段と配慮するメッセージに変容した。
 今回の追加利上げでは会合声明文や植田和男総裁の会見で、…

2024年8月16日号4面 メガバンク、「コンテナ技術」浸透、基幹系アプリに利用拡大

  • ネット・システム

メガバンクでアプリケーションの実行環境を複数構築する「コンテナ技術」の活用が浸透している。機能拡充を高速化できる利点を生かし、スマートフォンアプリといった顧客が直接触れるサービスに採用。基幹系システムのアプリでの活用を志向する動きもあり、利用場面が広がりつつある。

2024年8月16日号5面 鳥取銀行、地域課題解決へ人脈作り、「広域情報戦略」を始動

  • 地域貢献

【広島】鳥取銀行は2024年度、地域のさまざまな課題を解決するための「広域情報戦略」を本格始動している。将来的には鳥取の新しい基幹産業の芽を育てることも視野に入れる。専担者1人を任命して地元企業の課題と大都市圏の情報を幅広く収集し、地域課題を解決する人脈作りに挑戦している。

【写真】本部行員と情報交換する森田執行役員(左から3人目、7月9日、鳥取銀本店ビル)

2024年8月16日号3面 地域金融機関、パート時給が大幅増、最低賃金重視から脱却も

  • 人事施策

 地域金融機関でパートスタッフの大幅な賃上げが相次いでいる。国の最低賃金審議会は7月に2024年度の最低賃金引き上げ額を50円目安と示したが、先行して50円以上引き上げる動きが目立つ。さらに、広島銀行はこれまで最低賃金を基準にパート時給を設定していたが、採用競争力の観点から今後は他業種の時給水準などを意識し適正な水準を模索する方針。
 広島銀は5月から採用ホームページや求人サイト…

2024年8月16日号6面 信金、預金照会業務の負担減、6割超がスキーム参加

  • ネット・システム

信用金庫で、1月から始動した預金等調査・回答業務の共同化スキームへの参画が広がっている。7月下旬までの約半年間で全国254信金中、6割超の166信金が参加を申し込んでおり、中国地区や南九州地区では、管内の8、9割が利用している。デジタル化した同業務を信金中央金庫が集中して担う仕組みで、各信金は事務部門の負担削減などにつなげている。

2024年8月16日号8面 大和証券G本社、WMビジネスで成果、コンサルツール活用が奏功

  • 資産管理

 大和証券グループ(G)本社は、富裕層向けのウェルスマネジメント(WM)ビジネスが着実に成果を上げている。最重要戦略として2024年度から新たに取り組んでおり、総資産コンサルティングツールを効果的に活用している。
 WM本部として…

【写真】「お客さまとともに二人三脚で資産を育てたい」と語る上野課長(左、7月25日、新宿支店)

2024年8月16日号17面 三菱UFJフィナンシャル・グループ、伝統工芸守り育てる

  • 地域貢献

 工房に最大10万円補助
 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、織物や陶磁器、木工品といった伝統工芸を守り、育成するためのプラットフォームづくりを進めていく。有識者の協力を得ながら、若い工芸作家を応援する仕組みを2025年に立ち上げる。全国規模で作家同士が交流・学べる場を提供するもので、奨学金創設、海外留学支援なども検討している。
 工芸支援プロジェクトは2023年8月にスタート。生産額、従業員数などが衰退の一途をたどる工芸産業に危機感を抱き…

 【写真】米国ニューヨークでのトークショーと作品展示(6月4日、三菱UFJフィナンシャル・グループ ニューヨークオフィスビル)

2024年8月16日号18面 トマト銀行赤穂支店、「利他精神」で支店運営

  • 営業店

 顧客ニーズ捉え連続表彰
 【広島】トマト銀行赤穂支店(下福基裕支店長=行員8人うち渉外1人。パート2人)は、「人をつくり、人につくす」をモットーに掲げる。顧客の課題解決支援のため、人材育成に注力。ニーズに応じた提案とバランスの取れた支店運営で、2023年度上・下期で優秀店に選出された。
 下福基裕支店長は2023年4月に初支店長として着任。内勤や役席者も含めた全行員との同行訪問や…

 【写真】下福基裕支店長(左から2人目)と担当者(左)が取引先の五実興産を訪れ杉本正春常務(左から3人目)と山下善之取締役と情報交換する(7月25日、赤穂市内)

社説/ニッキン抄

学び (13面)

【Nikkin 金融講座】
私のターニングポイント(19) 北海道銀行第7法人営業部・渡邊 実央さん(上)
総合職に転換してみないか、4回目の訂正で怒りの返電
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

預かり資産 (14面)

預かり資産営業の“お悩み”Q&A (31)
 「もしもの時」のヒアリング法
資産に対する考えを聞いてみる
投信窓販優績者に聞く JA山口県・上田 哲也さん
信頼築き、長い関係作る
推しファンド 世界経済インデックスファンド

レギュラー企画

寸言 一堂に会して交流を(1面)=大崎 新一・はばたき信用組合理事長
東西ペンリレー 「枝豆大好き」新潟県(9面)=高橋 信・第四北越銀行専務取締役
ちょっと一言 良い事例 伝えたい(9面)=日本金融経済研究所代表理事(金融アナリスト)・馬渕 磨理子さん
『横顔』 金融システム安定を確保(16面)=東北財務局長・太田原 和房氏
『初支店長 [864]』 農業育て、次世代へ(18面)=富士伊豆農協 神山支店・湯山 大介氏
『スマイル』 コツコツは勝つコツ(18面)=福岡銀行・近藤 可奈子さん

企画・特集・連載など

インタビュー(4面)
「ニッキンONLINE」に掲載
林 敬治・大垣共立銀行頭取
“土屋イズム”現代版で
インタビュー(6面)
「ニッキンONLINE」に掲載>
飯田 雅弘・川口信用金庫理事長
顧客、職員の身近な存在に
インタビュー(8面)
「ニッキンONLINE」に掲載
鈴木 康之・ヌビーン日本法人社長
地域金融 金利リスク低減へ
2024年度 これが当行の地域密着型金融 (10-11面特集) 課題解決をサポートします
インサイト
 キーパーソンに聞く <128>(15面)
本多 遼太朗・スクエアワークス代表取締役
動画でFP取得後押し
ザ・フロント・バンカーズ(30)(18面) 著:江波戸 哲夫氏

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