2024年8月16日号2面 日銀、市場急変で揺れる発信姿勢、「段階的利上げ」に不透明感
米景気悪化懸念などによる金融市場の急激な変動を受け、日本銀行の追加利上げに対する発信スタンスが揺らいでいる。「0.25%程度」への政策金利引き上げを決め、段階的な利上げを示唆した7月末の金融政策決定会合時から一転、内田眞一副総裁は8月7日の講演で慎重な政策判断姿勢を強調。「当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続けていく」など、市場の動きに一段と配慮するメッセージに変容した。
今回の追加利上げでは会合声明文や植田和男総裁の会見で、…
2024年8月16日号4面 メガバンク、「コンテナ技術」浸透、基幹系アプリに利用拡大
メガバンクでアプリケーションの実行環境を複数構築する「コンテナ技術」の活用が浸透している。機能拡充を高速化できる利点を生かし、スマートフォンアプリといった顧客が直接触れるサービスに採用。基幹系システムのアプリでの活用を志向する動きもあり、利用場面が広がりつつある。
2024年8月16日号5面 鳥取銀行、地域課題解決へ人脈作り、「広域情報戦略」を始動
【広島】鳥取銀行は2024年度、地域のさまざまな課題を解決するための「広域情報戦略」を本格始動している。将来的には鳥取の新しい基幹産業の芽を育てることも視野に入れる。専担者1人を任命して地元企業の課題と大都市圏の情報を幅広く収集し、地域課題を解決する人脈作りに挑戦している。
【写真】本部行員と情報交換する森田執行役員(左から3人目、7月9日、鳥取銀本店ビル)
2024年8月16日号3面 地域金融機関、パート時給が大幅増、最低賃金重視から脱却も
地域金融機関でパートスタッフの大幅な賃上げが相次いでいる。国の最低賃金審議会は7月に2024年度の最低賃金引き上げ額を50円目安と示したが、先行して50円以上引き上げる動きが目立つ。さらに、広島銀行はこれまで最低賃金を基準にパート時給を設定していたが、採用競争力の観点から今後は他業種の時給水準などを意識し適正な水準を模索する方針。
広島銀は5月から採用ホームページや求人サイト…
2024年8月16日号6面 信金、預金照会業務の負担減、6割超がスキーム参加
信用金庫で、1月から始動した預金等調査・回答業務の共同化スキームへの参画が広がっている。7月下旬までの約半年間で全国254信金中、6割超の166信金が参加を申し込んでおり、中国地区や南九州地区では、管内の8、9割が利用している。デジタル化した同業務を信金中央金庫が集中して担う仕組みで、各信金は事務部門の負担削減などにつなげている。
2024年8月16日号8面 大和証券G本社、WMビジネスで成果、コンサルツール活用が奏功
大和証券グループ(G)本社は、富裕層向けのウェルスマネジメント(WM)ビジネスが着実に成果を上げている。最重要戦略として2024年度から新たに取り組んでおり、総資産コンサルティングツールを効果的に活用している。
WM本部として…
【写真】「お客さまとともに二人三脚で資産を育てたい」と語る上野課長(左、7月25日、新宿支店)
2024年8月16日号17面 三菱UFJフィナンシャル・グループ、伝統工芸守り育てる
工房に最大10万円補助
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、織物や陶磁器、木工品といった伝統工芸を守り、育成するためのプラットフォームづくりを進めていく。有識者の協力を得ながら、若い工芸作家を応援する仕組みを2025年に立ち上げる。全国規模で作家同士が交流・学べる場を提供するもので、奨学金創設、海外留学支援なども検討している。
工芸支援プロジェクトは2023年8月にスタート。生産額、従業員数などが衰退の一途をたどる工芸産業に危機感を抱き…
【写真】米国ニューヨークでのトークショーと作品展示(6月4日、三菱UFJフィナンシャル・グループ ニューヨークオフィスビル)
2024年8月16日号18面 トマト銀行赤穂支店、「利他精神」で支店運営
顧客ニーズ捉え連続表彰
【広島】トマト銀行赤穂支店(下福基裕支店長=行員8人うち渉外1人。パート2人)は、「人をつくり、人につくす」をモットーに掲げる。顧客の課題解決支援のため、人材育成に注力。ニーズに応じた提案とバランスの取れた支店運営で、2023年度上・下期で優秀店に選出された。
下福基裕支店長は2023年4月に初支店長として着任。内勤や役席者も含めた全行員との同行訪問や…
【写真】下福基裕支店長(左から2人目)と担当者(左)が取引先の五実興産を訪れ杉本正春常務(左から3人目)と山下善之取締役と情報交換する(7月25日、赤穂市内)