2024年10月11日号2面 経産省、中小のDX支援加速へ、地域金融の伴走後押し
経済産業省は、地域金融機関などの支援機関が中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)に伴走するための態勢構築を後押しする。2025年度からDX支援のプロセスを学ぶ資格制度を新設するほか、中小金融機関による取引先へのDX支援をサポートする仕組みの構築を検討。業務効率化やコスト削減にとどまらない、組織の変革や成長につながるデジタル活用を促す。
ITコーディネータ協会と連携して創設する新資格…
2024年10月11日号3面 地銀・第二地銀、手形電子化の遅れに危機感、事例共有、地域連携で加速
国が、2026年度末までに電子交換所における手形・小切手の交換枚数をゼロにする目標を掲げるなか、残された時間は2年半となった。各金融機関が削減に向けて取り組むが、地方銀行や第二地方銀行は「他業態と比べて交換枚数の削減率が低い」(銀行関係者)との指摘があり、危機感を抱いている。好事例の共有や業態を超えた地域連携などの取り組みを増やすことで、電子化のスピードを加速させたい考えだ。
「削減目標を明確に定めて、力強く進めていく」。…
2024年10月11日号4面 関西みらい銀行・みなと銀行コンサル会社、2年半で案件100件
■2024年度・黒字化めざす
【大阪】関西みらい銀行とみなと銀行のコンサルティング会社・みらいリーナルパートナーズ(近藤雅裕社長)は、伴走型コンサルティングで着実に成果を上げている。2022年3月に設立し、24年度上期中にコンサル案件は累計で100件を突破。今後も顧客の成長につながる案件を発掘し、24年度に会社の黒字化を目指す。
同社は2行を親会社とする銀行業高度化等会社で従業員は12人。りそなグループのノウハウを活用し…
【写真】コンサルを導入したツバサ工業のワークショップでは、平澤社長(テーブル右から3人目)も参加して新商品開発を議論(9月12日、同社)
2024年10月11日号6面 信金、「午後休業」に関心、効率化で訪問活動充実
信用金庫で、営業店窓口の「午後休業」が広がりそうだ。人手不足が加速するなか、店舗運営を効率化して顧客訪問に費やす時間を増やす狙いなどがある。関係者によると「現在、導入しているのは10信金ほど」だが、「昼休業の次の段階として午後休業を検討する声は増えている」(信金中央金庫地域・中小企業研究所)という。
各信金は主に、一日の来店客数が10~30人程度の店舗での導入を模索する。窓口を閉める午後は…
2024年10月11日号10面 改革の旗手 中野晴啓・なかのアセットマネジメント社長
60歳で再起 長期投資の信念貫く
自他ともに認める頑固者。信念を曲げずに説き続けてきた資産形成の王道「長期・積立・分散投資」を浸透させた。運用資産を6000億円まで導いたセゾン投信では親会社クレディセゾンと経営方針を巡る対立で事実上更迭される憂き目に遭うも、60歳で新たに資産運用会社を立ち上げ再起。不撓(ふとう)不屈の「つみたて王子」が資産運用立国化へ次のステージに進む。
■顧客開拓へ全国行脚
「運用チームが皆さんに直接、自分たちがどれだけ汗をかいているか、メッセージをお伝えする。そういう時間を欠かさずやっていきたい」。
8月開催の個人向けマンスリー運用報告会で…
【写真】運用報告会で参加者と交流する中野晴啓氏。長期投資の普及へ対話の場を重視する(8月25日、東京都中央区)
2024年10月11日号16面 大分銀行 ロープレで“聞く力”養う、提案スキル底上げ
【福岡】大分銀行は、預かり資産販売の担当者の提案スキルを底上げする。2023年3月の野村証券との金融証券仲介業務提携を機に開始したロールプレーイング研修が定着。顧客との距離の縮め方、最適な提案につなげる顧客へのヒアリング力向上を目指す。
提携後、投資信託販売担当者は県内5カ所のコンサルティングプラザ(CP)に集約。野村証券の出向者を含む担当者約160人を…
【写真】ロープレする預かり資産担当者 (左、本店、大分銀提供)
2024年10月11日号17面 徳島大正銀行、全国初・行員が県警へ任期付き派遣
【高松】「金融犯罪の被害を少しでも減らしていく」――。徳島大正銀行リスク・コンプライアンス部で働いていた杉本拓馬さん(33)は、警察官として一歩を踏み出した。徳島県警察との人事交流によるもので、任期付き警察官として金融犯罪などを捜査する刑事部捜査第2課の巡査部長に就いた。
同行によると、任期付き警察官として金融機関が都道府県警察に職員を派遣するのは全国で初めて。
派遣期間は10月から2年程度を見込んでおり…
【写真】桑田弦警務部長から辞令書を受け取る杉本拓馬さん(10月1日、徳島県警本部)
2024年10月11日号18面 三十三銀行上前津支店、専担部と連携し迅速対応
協調融資・16億円まとめる
【名古屋】三十三銀行上前津支店(高木久年支店長=行員13人うち渉外5人)は、名古屋市内の大須商店街の周辺に位置し、さまざまな業種・規模の顧客と取引がある。企業が抱える課題を見極め、経営トップから真のニーズを聞き出すことを実践。定性評価を生かし、難度が高いシンジケートローンや融資取引を実現するなど、本部のソリューション営業部と連携した提案で存在感を発揮している。
高木久年支店長は4月に着任。同店には20年前に勤務した経験がある。周辺は「銀行銀座」と言われ…
【写真】住都建設の坂田勇代表取締役(左)と情報交換する高木久年支店長(手前、9月13日、住都建設本社)