2020年8月14日号2面 インタビュー 氷見野・金融庁長官、コロナ後見据え 企業支えよ
地域課題の解決で成長を
新型コロナウイルスの影響が続くなか、金融界にとって事業者の支援が最重要課題になる。7月20日に就任した氷見野良三・金融庁長官(60)に金融機関の役割や地域銀行との対話姿勢などを聞いた。
■「事業者の挑戦」後押し
――2020事務年度(20年7月~21年6月)の最重要課題は。
「コロナ対応だ。大きく三つの局面に分けられると思う。まずは…
2020年8月14日号3面 大手5行、安価な少額送金実現へ、専用インフラ構築検討
みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行の大手5行は、多頻度・少額送金の専用インフラを構築する検討に入った。安全性を確保しつつ、運営コストを抑えた仕組みを全銀システムとは別に用意し、より安価な個人間送金の実現を目指す。将来は地域金融機関や資金決済事業者の参加も呼び掛ける。
インフラ構築では、銀行口座から即時引き落とし決済する「Jデビット」のシステム基盤の…
2020年8月14日号4面 みずほ銀行、自治体向け新サービス、地域振興券を電子発行
金融機関と協力
みずほ銀行は9月1日、地方自治体や地域の商店街向けに、紙で対応していた地域振興券や商品券を電子発行し、スマートフォンを使ってキャッシュレスで利用できるサービスを開始する。
専用のウェブサイトを構築した。利用者は同サイトを通じて、…
2020年8月14日号5面 大手損保3G、2020年4~6月期決算、コロナの影響は限定的
2Gが増益を確保
大手損害保険3グループ(G)の2020年4~6月期決算は、MS&ADインシュアランスグループホールディングス(MS&AD)とSOMPOホールディングス(HD)が増益を確保した。新型コロナウイルス感染拡大で海外事業は不安定だったものの、経済活動の自粛で国内は自動車事故が大幅に減少。正味支払い保険金の負担が軽くなった。
正味収入保険料は、東京海上ホールディングスが国内・海外ともに増収…
2020年8月14日号6面 地域銀行、海外拠点網を見直し、東南アジア重視が鮮明
横浜銀行、シンガポール支店開設
地域銀行で海外拠点網の見直しが広がっている。横浜銀行は8月3日にシンガポール支店を開設した一方、10月にロンドン駐在員事務所を廃止する。群馬銀行は香港拠点を現地法人から駐在員事務所に変更するとともに、ベトナムに駐在員事務所を新設する。限りある海外業務の経営資源を経済成長著しい東南アジアに振り向ける動きが鮮明だ。
横浜銀のシンガポール支店は預金、貸出金、外国為替などの金融サービスを…
2020年8月14日号8面 インタビュー 御室・全信協会長、会員の課題対応を支援
地方創生へ積極的に関与
【静岡】全国信用金庫協会の新会長に6月24日、御室健一郎・浜松いわた信用金庫理事長(75)が就任した。新型コロナウイルス感染拡大の影響、地域が抱える課題への対応など、信金業界の取り組みや全信協の役割などを聞いた。
――会長就任にあたって。
「信金業界は預金量145兆円、融資量72兆円と…
2020年8月14日号18面 金融界・2019年労基署調査、法令違反が4割に上昇
管理職の労働時間把握が課題
金融界で、労働基準法や労働安全衛生法などに基づく法令違反を指摘される割合が再び増加している。厚生労働省労働基準局が集計した2019年1~12月の全国の監督業務実施状況によると、定期監督などで立ち入り調査をした金融業(銀行や証券・保険会社など)の事業場596先のうち、41.1%にあたる245先が違反。18年に比べて8.3ポイント増えた。残業代の割増賃金未払いと健康診断未実施の指摘が多い。
全国労基署による定期監督は、労働災害の発生や従業員からの…
2020年8月14日号20面 ワンチーム 銀信連携、SMBC信託銀行銀座支店、チームで競争と共創醸成
「スマート相続口座」にも力
SMBC信託銀行銀座支店(森川亜左実支店長=行員35人うち女性16人。パート2人)は、富裕層専担の渉外担当者を2チーム編成して店内の競争力を強化している。隣接する三井住友銀行営業店4カ店とも銀信連携し、付加価値を生み出す共創する力も醸成して、チームによる利点を引き出している。同店は、東京・銀座の大型複合施設である、GINZA SIX内にあり、来店客数は全店で2番目に多い店舗となっている。
森川亜左実支店長は着任(2019年4月)早々、チームによる競争と自主性の向上を目的に…
【写真】富裕層へのアプローチ手法や進捗状況を確認する森川亜左実支店長(左から2人目、7月16日)<写真撮影時にマスクを外していただきました>