2020年8月21日号1面 金融庁、集約可能な共通業務拡大、子銀行以外の与信審査も
- 法令制度政策
経営効率化を後押し
金融庁は9月中にも、銀行持ち株会社に集約できる共通・重複業務の範囲を広げる。傘下銀行以外のグループ会社が行う与信審査などを対象に加え、業務を効率化できるよう規制を緩和する。
集約可能な業務を列挙する銀行法施行規則を改正する。改正後の対象は…
経営効率化を後押し
金融庁は9月中にも、銀行持ち株会社に集約できる共通・重複業務の範囲を広げる。傘下銀行以外のグループ会社が行う与信審査などを対象に加え、業務を効率化できるよう規制を緩和する。
集約可能な業務を列挙する銀行法施行規則を改正する。改正後の対象は…
影響を最小限に抑えた予防策、現場職員へのフォローが課題
7月以降、東京都を中心に新型コロナウイルスの感染が再び拡大している。首都圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)では、これまでに11信用金庫(8月17日現在)が職員の感染をホームページで公表した。今回、感染者の発生を公表した信金のうち、匿名で取材に応じた首都圏の3信金(大手A・B、中堅C)は日々の予防策が奏功し、現場への影響を最小限に抑えた。一方、現場職員の心身へのフォローに課題が残る。
■危機レベルは最大に
A信金は、本部で感染者が判明した当日、緊急対策本部を設置し、「危機レベル3(最大)」を発動した。その際…
【写真】葛飾区・平成立石病院でのPCR検査の様子
三井住友銀行は、相続ビジネス強化のための人材育成に力を入れている。顧客体験「CX(カスタマー・エクスペリエンス)」の向上を目指し、遺族に寄り添う「グリーフケア」研修をこれまでに計6回実施。延べ800人以上が受講した。今後は、研修教材として全員が動画を見て学べるようにする。
研修は、日本グリーフケアギフト協会の加藤美千代代表理事が講師を務め、2019年12月以降…
【写真】「マネーの手引き」をもとにグリーフケアの必要性について話す加藤美千代講師(8月6日、三井住友銀行本店ビル)
REVICと連携
観光庁は地域経済活性化支援機構(REVIC)と連携し、経営が厳しい地方旅館の再生支援に乗り出す。複数の旅館を一括で借り上げ、有力旅館や新規参入する事業者に運営を任せるスキームを構築し、新陳代謝を促進したい考え。支援地域は地元のニーズを踏まえて調整する。観光産業の面的な活性化につながるモデルケースをつくり、他地域でも知見を生かす。
構想の柱は複数の旅館から不動産を一括して…
政府向け短期貸付の応札倍率が5月下旬以降、急上昇している。5月21日の入札で13倍だった「交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金」の応札倍率は7月7日に32倍まで高まり、その後も30倍前後で推移。応札状況で決まる金利は0%に張り付いているが、新型コロナウイルス感染拡大による経済停滞で金融機関の預金残高が増えるなか「日本銀行に預けるよりはよい」(銀行関係者)との事情がある。
政府が半年の短期で資金調達する同借入金は…
利回り低下で利息216億円減
地域銀行の2020年4~6月期決算がまとまった。連結(一部は非連結)の四半期純利益は全86行・グループ(G)のうち55行Gで減益(うち3行は赤字)だった。新型コロナウイルス感染拡大を受けて本業の貸出金は伸びたものの、利回り低下や与信費用の増加が重荷になった。
6月末の貸出金残高は全行合算で3月末比2.5%増加した。新型コロナの影響により…
リスク管理に警鐘も
地域銀行が、相対的にリスクが高く、流動性の低い運用資産への投資を増やしている。マイナス金利環境下で従来の国債運用が困難になったためだが、リスク管理の甘さも指摘される。身の丈を超えた“イールドハント(利回り狩り)”は将来の損失拡大懸念をはらむ。
信用力の低い企業向け貸出を裏付け資産とするCLO(ローン担保証券)…
実質無利子・無担保の制度融資で信用金庫の貸出金利が急低下している。日本銀行の統計によると、新規の貸出約定平均金利は1年以上の長期資金で5月に1.0%台に入った。長短を合わせると6月は1.212%となり、過去最低を更新した。貸出金残高は急増しているが、利回り悪化の懸念が出ている。
長期の新規貸出平均金利は4月の1.413%から5月に1.053%へ…
2020年1~6月に金融機関で発生した店舗強盗事件は7件で、前年同期の5件から増加(日本防災通信協会調べ)。郵便局と信用金庫で起きた。犯人は全員男性で年齢は20代から70代まで(60代を除く)幅広く、多くがマスクや帽子で変装。4件で現金計135万1738円の被害が発生した。
全ての犯人が凶器などを所持していたものの…
【新潟】柏崎信用金庫(新潟県、小出昭夫理事長)が産学官金連携で支援する雪国育ちの南国の果物“バナナ”が8月18日、初出荷された。小出昭夫理事長と柏崎市の櫻井雅浩市長、生産者のシモダ産業・霜田彰社長が、新たな地域の特産品を披露した。
バナナは「越後バナーナ」のブランド名で、1本1千円で販売。今シーズンは…
【写真】青いがしっかり膨らんだバナナを前に笑顔を見せる小出昭夫理事長(右)と櫻井雅浩・柏崎市長。バナナは青いまま収穫、追熟室で1週間ほど熟成、出荷される(8月18日、シモダファーム)
じっくりと寄り添うM&A
【高松】百十四銀行東支店(増田伸宜支店長=行員27人うち女性14人。パート7人)は、一社一社、一人一人にあった個者別コンサルティングを展開する。「応えはお客さまの心の中にしかない」(増田伸宜支店長)との考えのもと、顧客に合った商品・サービスを組み合わせ、必要ならば外部機関も巻き込んだ最適な提案を目指す。
増田伸宜支店長は2018年4月に着任。行員には「お客さまを深く理解する」ことに重点を置いた営業を指示している。具体的な事例は…
【写真】増田政隆代表取締役(右)から設備融資で購入した機械の説明を受ける増田伸宜支店長(左)と担当者(8月4日、増田化学工業)
【2020年度金融ホームドクター養成】 | |
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【知識と実践力を磨く】 | 『FP実践力強化[20]=不動産投資の相談(3)』 『企業経営力の見方[20]=ロカベン ~管理体制への着目(1)組織体制』 『中小企業に寄り添う融資[20]=不動産評価をしたことがあるか』 『金融コンプラ[20]=緊急時に備える』 |
【金融法務】[20] | 個人情報保護法改正(2) |
自己診断テスト |
※「金融ホームドクター養成」は過去掲載分も含め、「ニッキン プラザ」でご覧になれます。
What's デジタルバンキング (6) 海外の最新事例【下】 |
デジタルヒューマン化 |
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今週の金融ことば[11] | 不稼働口座管理手数料 |
『寸言』 | 初太刀一本 (1面)=豊永 厚志・中小企業基盤整備機構理事長 |
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『脚光』 | ビジネスモデルを大胆改革 (6面)=山陰合同銀行頭取に就任した・山崎 徹 氏 |
『脚光』 | 100周年へ、若い意見取り入れる (8面)=湘南信用金庫理事長に就任した・鷲尾 精一氏 |
『東西ペンリレー』 | 「一朶の雲」を目指して (12面)=伊予銀行頭取・三好 賢治氏 |
『ちょっと一言』 | 安眠でアレルギー改善 (12面)=山清環境アレルギー研究所社長・清水 靜 氏 |
『横顔』 | 経営理念の浸透期待 (18面)=中国財務局長・金森 正樹氏 |
『スマイル』 | 忙しい時こそ冷静に (20面)=ミレ信用組合・金 和美さん |
『初支店長(672)』 | 相続知識生かし信頼構築 (20面)=敦賀信用金庫 三方支店長・谷口 和也氏 |
サステナビリティを問う (1面) 第3部 変革に挑む(3) |
リアル商談会を超えろ |
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インタビュー (4面) | 錦織・オリックス銀行社長 電子化で年1万8000時間削減 |
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