ニッキン・2018年1月12日号

金融庁、トップ対話の手法を見直し 仮説検証型を試行、“弱点”事前分析し議論 (1面トップ)

 金融庁は、地域銀行の頭取・社長とディスカッションペーパーを使った直接対話の試行を始めた。従来のトップヒアリングでは業界共通のテーマを中心に質問項目を事前に知らせていた。今後は各行の経営データからそれぞれの弱点を分析し、その原因について当局が仮説を立てたうえで対話に臨むスタイルへの転換を図る。

つみたてNISAに注力するりそな銀行東京中央支店。(1月5日)
つみたてNISAに注力するりそな銀行東京中央支店。(1月5日)

投信窓販解禁から20年 「資産形成」道半ば、確立された銀行チャネル (10-11面特集)

 2018年12月、銀行による投資信託の窓口販売が解禁されてから20年を迎える。北海道拓殖銀行や山一証券などが経営破たんし、金融恐慌寸前という環境で構想された「金融ビッグバン」。「フリー・フェア・グローバル」を旗印に進められた改革の一つとして、投信窓販が始まった。銀行シェアは一時5割を超え、主力の販売チャネルとして確立。「投信マーケットの成長に役割を果たしてきた」(全国銀行協会の平野信行会長)。だが、個人金融資産の5割は現預金に滞留し、国民の資産を効率的に運用するという目的は道半ばだ。制度設計に関わった当局者の証言やこれまでの販売姿勢を振り返り、今後の課題を探った。

金融政策2018、異次元緩和・導入から5年 注目集まる次期日銀総裁 (5面特集)

 日本銀行が黒田東彦総裁ら現執行部のもとで異次元の金融緩和政策を導入してまもなく5年が経過する。2%の物価安定目標達成に向けた国債大規模購入に始まり、現在までにマイナス金利政策、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール=YCC)と非伝統的手法を拡充。金融市場や金融機関経営を劇変させる効果を生んだが、肝心の物価上昇率はいまだゼロ%台に停滞する。2018年は次期総裁による新体制発足で金融政策の注目度が高まるのは必至。今後を展望した。


  • 【識者に聞く】
    木内 登英・野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト 前日銀審議委員:
    YCC、経済不安定に
    野口 旭・専修大学 経済学部教授:現行枠組み、継続が必要

証券会社、リテール営業大改革 顧客ニーズに向き合う、「商品ありき」から脱却 (6面特集)

 証券会社のリテール営業改革が加速している。少子高齢化やITの急速な進展など社会構造の大きな変化が、株式や投資信託など「商品ありき」の従来のビジネスモデルからの転換を迫る。顧客の思いや悩みに向き合い、最適な商品・サービスを提案するコンサルティング営業を志向する野村証券。現場主導で顧客ニーズの把握を最重視するボトムアップ型にかじを切った大和証券。一方、対面強化に動くネット証券もある。改革に挑む証券会社の動きをまとめた。

地域金融機関の再編、収益力低下が決断迫る 「新潟」実現で新たな選択肢 (7面特集)

 地域金融機関を取り巻く経営環境は低金利に人口減少など地域経済縮小が加わり、厳しさを増している。生き残りをかけて経営統合や合併に踏み切る地域銀行、信用金庫が相次ぐ。第四銀行と北越銀行のように、同一県内の1位、2位銀行による新しい形の統合も実現する。再編の行方を探った。

【読者の意見】銀行に金融以外の商品があったら (8面特集)

 もし銀行が金融商品以外のモノやサービスを自由に扱えたら——。マイナス金利や人口減少、フィンテック旋風などの影響で本業の利益は細るばかり。その逆境を跳ね返すような新規事業のアイデアを本紙読者から募った。実現には高い規制の壁が立ちはだかるが、自由な発想で「どんなニーズも満たしてくれる金融機関」の姿を思い描いてもらった。

自己改革進めるJAバンク、金融が“農”と“地域”つなぐ (9面特集)

 JAバンク(農業協同組合・信用農業協同組合連合会・農林中央金庫)は2018年度まで、自己改革への取り組みとして「農業と地域・利用者をつなぐ金融サービスの提供・地域貢献」を掲げる。最終年度が迫り、具体的な活動の実践や利用者の反響もでてきた。JAバンクの至上命題である「農業所得増大」と「地域活性化」の実現に向け、金融商品の開発・販売が進む。生産者の思いを直接、利用者や地域に届ける“直売所”の活性化にも光明が差す。移動店舗車の導入を通じて、過疎地や高齢者を支える使命にも真正面から向き合う。

3メガバンク女性行員に聞く 私のターニングポイント、自らを磨きキャリア築く (12面特集)

 女性の活躍が広がる金融界。多様な人材の成長に向けて、さまざまな制度を創設するなど積極的なサポートを展開する。業務範囲を拡大・開拓するため、自らを磨いて職種転換や上位職への登用、他業種から挑戦するなどキャリアを築く女性も出ている。みずほ銀行小岩支店、三菱東京UFJ銀行国分寺支店、三井住友銀行システム統括部の女性行員に、キャリアを広げるうえでの出来事や心境の変化などターニングポイント(転換点)を聞いた。

カード会社、キャッシュレス決済倍増へ 新技術で利便性・利用拡大 (13面特集)

 キャッシュレス決済比率“4割”実現へ——。クレジットカード業界は、政府が「未来投資戦略2017」で掲げたキャッシュレス決済比率倍増目標の達成に向けて前向きな取り組みを進めている。足元では同比率は2割程度にとどまっている。倍増には少子高齢化も進むなかでクレジットカードやデビットカード、電子マネーなどの決済利便性の向上や、利用機会拡大へのインフラ整備、セキュリティー対策の強化などが求められる。ジェーシービー(JCB)、三菱UFJニコス、三井住友カードの取り組みを追った。

金融界、無期雇用の対応 戦力確保へ期待高まる (14面特集)

 パートタイム労働者や契約社員など有期契約労働者(有期社員)の働き方が2018年度は大きく変化する。改正労働契約法(2013年4月1日施行)に伴い、有期社員が5年を超えて繰り返し更新する場合、希望すれば期間の定めがない契約に転換できる「無期転換申込権」が発生。施行日以降に開始した契約が対象で、4月から本格化する。


  • 【識者に聞く】 高松和子・21世紀職業財団 理事・事務局長:成長できるチャンス

賀詞交歓会、モデル変革へ挑戦 (15面特集)

 2018年は金融界にとって人口減少やデジタル化に対応するビジネスモデルへの変革に挑む年。日本経済が持続的成長の足がかりを築くなか、特に、銀行界には超低金利という逆風が吹く。全国銀行協会などの各金融団体は1月4、5日に全国で「賀詞交歓会」を開催。飛躍に向けて「挑戦」を口にするトップが目立った。


  • 新年トップメッセージ:未来に向けて「業務改革」

都銀4行・営業店最前線、資産承継で強み生かす (20面特集)

 みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行は、富裕層顧客が抱える悩みに効果的に応えることにより、取引の深化を進めている。信託銀行や証券会社などグループ会社との連携を活用したり、ペーパーレス化による利便性を提供するなど、それぞれ独自の強みを打ち出している。都市銀行4行の東京都内の支店で、富裕層向けビジネスの最前線を追った。

東京TYフィナンシャルグループ、“ファーストペンギン”育成 5月合併へ経営陣と対話 (15面トップ)

 東京TYフィナンシャルグループは、5月のきらぼし銀行(東京都民銀行、八千代銀行、新銀行東京の合併)誕生に先駆け、合併を機に進める「ビジネスモデル変革」を担う行員の人材育成に取り組んでいる。3行の28~36歳の行員を公募し、対話力の強化や当事者意識の醸成、経営の視点を身に着ける研修を2017年5月から8カ月間実施。最終回となる2017年12月には、経営陣8人を前に、きらぼし銀行の経営の在り方を提言した。

研修企画 (14面)

【2017年度金融ホームドクター養成】
【知識と実践力を磨く】 『FP実践力強化(37)=iDeCoの改正ポイント』
『コンサル能力養成(37)=プロモーションの強化』
『中小企業支援と融資推進(37)=中小企業等経営強化法による支援』
『金融コンプラ(37)=高齢者取引の取り扱い(3)』
【いざという時のワンポイント】(13) 融資証明書の扱い
【金融法務講座】(38) 当座貸越契約の解約
自己診断テスト

※「金融ホームドクター養成」は過去掲載分も含め、「ニッキン プラザ」でご覧になれます。

レギュラー企画

『寸言』 心が動く業務を (1面)=宗安 勝敏・九州労働金庫理事長
『寸言』 人材こそ (1面)=柴田 久・静岡銀行頭取
『社説』 新規制踏まえ資本政策充実を (2面)
『東西ペンリレー』 出身はどちらですか? (17面)=七十七銀行常務取締役・高橋 猛 氏
『ちょっと一言』 印章販売で全国トップ (17面)=株式会社 大谷 代表取締役社長・大谷 尚子氏

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2021年8月27日号1面 【写真を読む】兜町に「経済の心臓」

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 「The HEART」と名付けられた心臓がモチーフのキューブ型LEDディスプレーが真っ赤に染まった。8月24日に東京・日本橋兜町に誕生した複合施設「KABUTO ONE」。平和不動産、山種不動産、ちばぎん証券が開催した竣(しゅん)工(こう)式には証券関係者らが参列。「兜町に経済の心臓を作ろう」と思いが込められた新たなシンボルの点灯を祝った。