2018年12月7日号1面 金融庁、一括清算法を改正、デリバ担保、即時利用へ
- 法令制度政策
金融庁は金融機関の破綻時に店頭デリバティブ取引に伴う担保をすぐに利用できるよう一括清算法を改正する。リーマン・ショック後の国際合意で当初証拠金の即時利用が求められており、海外取引で主流の質権方式を使った担保の受け渡しでも可能にしたい考え。改正法案は2019年の通常国会にも提出する見通し。
一括清算法は破綻前の契約による複数の債権を…
金融庁は金融機関の破綻時に店頭デリバティブ取引に伴う担保をすぐに利用できるよう一括清算法を改正する。リーマン・ショック後の国際合意で当初証拠金の即時利用が求められており、海外取引で主流の質権方式を使った担保の受け渡しでも可能にしたい考え。改正法案は2019年の通常国会にも提出する見通し。
一括清算法は破綻前の契約による複数の債権を…
千葉銀行、1万件突破
地域金融機関のつみたてNISAの口座数が、9月末で15万件を超えたことがニッキンの調べでわかった。千葉銀行が1万件を突破したほか、中央労働金庫が3カ月で倍増の6千件に達するなど急速に拡大。制度開始から9カ月が経過し、「貯蓄から資産形成へ」の流れが確実に動きだしている。(詳細は「ニッキン投信情報」12月10日号に掲載)
全国の地域金融機関に調査し、回答を得た251機関(地方銀行62行、第二地方銀行36行、128信用金庫など)の実績を集計した。
9月末の口座数は…
(写真は千葉銀行本店営業部)
【金沢】「富山から新しい決済のスタイルをつくる」と意気込む富山第一銀行の横田格頭取。11月28日、デジタル通貨FBC(First Bank Coin)の行内実証実験を始めた。スマートフォンを使い、本部内の2カ所の無人販売所で食品の購入や、行員間での送金が可能。実験は2019年4月23日まで行い有効性や利便性などを検証する。
【写真】無人販売所でスマホアプリの使い方をデモンストレーションする横田頭取(11月28日、本部ビル)
円滑化姿勢は定着
金融庁は、中小企業金融円滑化法の期限到来後も金融機関に提出を求めていた「貸出条件の変更実施状況」の報告を2019年3月期を最後に休止する。円滑化に関連する報告は段階的に縮小しており、19年度から報告を要請しない。ただ、金融機関の姿勢が変化する場合や経済危機など環境が急変する時には復活する可能性も残す。
中小企業による条件変更の申込件数は…
ウェブ対応や簡易型商品も
大手信託銀行3行とりそな銀行が取り扱っている遺言信託の受託が拡大している。信託協会によると、協会加盟企業が預かる2018年3月末の遺言書の保管件数は、約12万8千件で毎年約1万件ずつ増えている。ウェブによる遺産整理や遺言信託の機能を簡素化するなどして手数料を引き下げる動きもある。超富裕層に加えマス富裕層向けにも遺言信託が普及していきそうだ。
超高齢社会による老老相続、生涯未婚や離別の比率上昇に伴い……
地域銀行はマネーロンダリング(資金洗浄)・テロ資金供与対策の一環で、制裁対象者などの情報管理を強化する。自力での情報収集には限界があるため、全国地方銀行協会と第二地方銀行協会が会員行の外部データベース(DB)購入を支援。金融活動作業部会(FATF)の第4次審査を前に、2018年度内にも導入行が拡大する見込み。
金融庁のマネロン対策ガイドラインは金融機関に対し……
一時払い・20万件回復
地域金融機関の2018年度上期の「生命保険窓販実績」(回答ベース)がまとまった。一時払いタイプの終身保険と定額個人年金保険は、合計20万4698件を販売し、17年度下期比3万5千件超増加した。地方銀行64行、第二地方銀行40行、18年7月末で預金残高が5千億円以上の大手79信用金庫を対象に調査した。
金融機関の就職人気が低迷している。若手行員の離職も少なくない。そこで、就職活動中または金融関連のゼミに在籍する関東甲信地区の大学生(4大学)179人と同地区の地域銀行(5行)で入行3年目までの若手行員19人にアンケート(調査期間=10月11日~11月2日)を実施し、就職人気低迷と離職率上昇の要因を探った。
金融機関のイメージは以前より悪くなったのだろうか。金融機関に就職を希望するか尋ねたところ……
【写真】10月1日に群馬銀行で行われた内定式(本文の内容と写真は関係ありません)
伸び率は鈍化傾向
全国金融機関の2018年9月末の資金量上位200(本紙調査)がまとまった。全体の伸びは前年同期比3.4%増で、177機関が伸ばした。三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3メガバンク合計は317兆円で、同17兆円の増加。傘下協同組織機関の受け皿となる系統金融機関でも増加。労働金庫連合会は同8.2%、全国信用協同組合連合会は同5.2%伸びた。一方、農林中央金庫は同1.7%増、信金中央金庫は同0.5%増と伸びが鈍化。この他の機関も伸び率は総じて低下傾向にある。
個別金融機関で……
1年で68件の案件成約
東日本銀行飯田橋支店(奥住晃支店長=行員28人うち女性11人。パート5人)は、融資一辺倒の提案でなく取引先のニーズに応じたソリューション提案に軸足を移している。提携業者からの知識習得にも努めるなど、2017年度下期以降は68件のソリューション提案が成約につながった。
同店では従来の融資提案から、より顧客のニーズに踏み込んだ……
【写真】取引先のサンコー・エア・セルテックで、浦田信雄社長(右)から最新鋭航空機の機体構造について説明を受ける奥住晃支店長(11月7日)
大学訪問でアプローチ
金融界の2020年度新卒採用活動は、学生との接触機会を確保するため早期化がさらに進みそうだ。19年3月の説明会解禁までのプレ期間のインターンシップや就職サイトが主催するイベントなどに傾注することで、競合他社との差別化を図る狙いだ。解禁後は、学生の“金融機関離れ”が従来以上に進む危機感から、魅力を訴求する会社説明会の回数を増やすなど露出を拡充する動きが強まる見込み。
「学生の就職活動に向けた動きが2月までのプレ期間へより一層移行していく」(鹿児島銀行)と……
【2018年度金融ホームドクター養成】 | |
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【知識と実践力を磨く】 | 『FP実践力強化 [34]=生前贈与に関する相談(1)』 『コンサル能力養成 [34]=プロモーション戦略』 『目利き力を磨く [34]=元金返済額』 『金融コンプラ [34]=融資取引のコンプライアンス(2)』 |
【金融法務】(34) | 仮差押え(2) |
自己診断テスト |
※「金融ホームドクター養成」は過去掲載分も含め、「ニッキン プラザ」でご覧になれます。
失敗から学ぶ [239] 焼津信用金庫 静岡支店長・宮城島 孝 氏<上> |
「工場を見ろ」と叱責、現場第一主義の契機に |
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金融知識アレ?これ! [74] | 罰金と課徴金の違い |
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『東西ペンリレー』 | 千葉の植木にご注目 (12面)=千葉銀行執行役員・石井 俊一氏 |
『ちょっと一言』 | 日本酒に心をこめる (12面)=曙酒造6代目代表社員 製造責任者・鈴木 孝市氏 |
『初支店長(591)』 | 窓口と渉外の両面推進 (22面)=遠藤 真美・徳島銀行 羽ノ浦団地支店長 |
『当店のチームリーダー』 | 自信持って提案したい (22面)=稚内信用金庫 歌登支店・増田 菜々美さん |
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