2018年11月16日号2面 地域銀行・信金、収益力“格差”広がる
日銀分析 下位ほど貸出金利低下
地域銀行や信用金庫で、収益力格差が目立ってきた。競争激化による貸出金利の低下幅が、基礎的収益力が低い地域銀や信金ほど大きくなっているのが主な要因。収益力が高い先ほど預貸率が高い傾向も顕著で、営業基盤の違いも格差拡大に影響している。
地域銀や信金では低金利環境長期化で…
2018年11月16日号4面 三菱UFJ信託銀行、情報信託・1000人が実験、倒産隔離機能を活用
料金は「期待効果」で
三菱UFJ信託銀行は、11月19日~12月16日に情報信託サービスの実用化に向けた1千人規模の実証実験を行う。2019年度中の実用化を目指しており、個人がパーソナルデータ(PD)を提供した際の対価(金銭)を保護するために信託独自の「倒産隔離機能」を活用する予定。利用企業はフィットネスクラブや食品メーカー、不動産会社、旅行会社などを想定している。
実験はサービスのプラットフォームとなる同行のアプリを試行するもので……
2018年11月16日号6面 地域銀行、22行が投信共通KPI、運用損益別比率に差も
地域銀行で、金融庁が6月29日に公表した「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI(成果指標)」の開示が広がってきた。10月末までに22行が、設定された3指標のうち一つ以上を開示。最も多いのは「運用損益別顧客比率」で21行が公表した。
共通KPIは、投信販売会社別の運用成績を「見える化」するもの。個人顧客別の運用損益を……
2018年11月16日号7面 地域銀行、スマホで税・公共料金収納、「支払秘書」と連携急増
地域銀行で、税金や公共料金をスマートフォンで支払えるアプリ「支払秘書」との連携が広がっている。11月1日に秋田銀行など7行が預金口座からの即時振り替えを開始。提携行は三井住友銀行とゆうちょ銀行を含む15行になった。手数料収入の増強に寄与するため、提携を検討する地域銀が増えている。
「支払秘書」は……
2018年11月16日号9面 信金中金、信金向け信託商品好調、1年で3000億円突破
海外分散投資へ7割契約
信金中央金庫(柴田弘之理事長)が信用金庫に提供する「SCBグローバル信託」の残高が10月に3千億円を突破した。信金中金が受託者となり、個別信金の運用資産を海外の多様な資産に分散投資するもの。2017年11月の提供開始以降、契約信金は185信金に拡大。関心を持つ信金は多く、残高、契約信金数ともに今後増える見通しだ。
信金界は、国内を中心とした金利リスク資産が高い傾向にある。このため……
2018年11月16日号18面 地域金融機関、高卒採用の重視鮮明、2019年春に向け75行庫が実施
地域金融機関で、新卒採用における高等学校卒業者の確保を重視する傾向が鮮明になっている。本紙調査では、9月中旬に一斉に始まった2019年4月入行庫の高卒向け選考活動で50地域銀行・グループ、大手25信用金庫が実施(予定を含む)することが分かった。全機関でこれまでに高卒採用実績があり、戦力として継続採用する傾向が強まっている。
広域な店舗網を持つ地域銀では……
2018年11月16日号3面 メガバンク・大手証券、市場リスク規制を注視、内部モデルが焦点
メガバンクや大手証券会社は、12月の公表が予定される「市場リスクの最低所要自己資本の改定(FRTB)」の修正最終合意に注目している。焦点は賦課資本量を算定する方法の一つである内部モデル方式の取り扱い。現行案では導入に労力を要する内部モデルを採用するメリットが乏しく、民間側は見直しを求めている。
FRTBの議論は、金融危機時に欧米の銀行で市場取引に起因する深刻な自己資本不足が発生したのを機に始まった。2016年1月に…
2018年11月16日号19面 金広委、家計の世論調査、金融資産平均1151万円
2人以上は約3割が減少
家計が保有する金融資産は平均1151万円――。金融広報中央委員会(金広委)が実施した「家計の金融行動に関する世論調査」で明らかになった。単身世帯は744万円だった。2人以上世帯の金融資産保有額(平均)は昨年と同額で、単身世帯は約200万円減少した。
金広委は同世論調査で約8千の2人以上世帯、約2500の単身世帯の……
2018年11月16日号20面 北陸銀行砺波エリア、“事業承継”通じて地方創生
高度なコンサル営業展開、M&AやPBで差別化
【金沢】北陸銀行砺波エリア(王生幸夫エリア統括=行員36人うち女性18人。パート19人)は、取引企業の事業承継相談を通じて、M&A(合併・買収)やプライベートバンキング(PB)などの高度なコンサルティング営業を展開し、他行との差別化に成功している。廃業抑止や雇用確保に主眼を置いた事業承継支援は“地方創生の取り組みそのもの”という信条の下、本部専担者と連携し個別案件に取り組んでいる。
砺波エリアは、母店の砺波支店と庄川支店の2カ店で構成。王生幸夫氏が両店の支店長を兼務している。近年はエリア内の……
【写真】新光硝子工業の新海社長(左)と同社工場を視察する王生幸夫支店長(10月29日)