2021年11月19日号16面 特集 【地域にスポット】四国地区地銀4行、キャリアアップの出向
金融以外のスキル取得
【高松】“銀行員の出向”と聞くと“左遷”や“片道切符”などマイナスイメージを連想するかもしれない。しかし、現在は未来へのキャリアパスとして行員に出向を経験させる銀行が増えている。外部の企業から知識やスキルを学び、銀行に還元する制度を定着させる四国地区の地方銀行の取り組みをみた。
【写真】古民家などの歴史的建造物をホテルやショップにリノベーションし、面的な開発をする「キタ・マネジメント」に勤務する伊予銀行の行員(10月27日、大洲市内)
2021年11月19日号2面 実像 OHR改善に挑む(上)~低収益体質脱却へ~特別付利で“深掘り”進む
人口減少や長引く超低金利政策で経営環境が厳しさを増す地域金融機関が“待ったなし”の経営基盤強化に動いている。コロナ下の取引先支援で存在感や役割が一段と高まるなか、日本銀行は「OHR(経費率)」を主な基準に据えた“特別付利”で、低収益体質脱却に向けた取り組みの加速を促す。
■収益に響く超低金利
日銀が2020年11月に導入を決めた「地域金融強化のための特別当座預金制度(特別付利)」。一定の経営基盤強化を実現した金融機関の日銀当座預金に…
2021年11月19日号4面 都銀懇 2021年度規制緩和要望、デジタル証券の扱い可能に
保険募集時 制限撤廃を
都銀懇話会(幹事=りそな銀行)は2021年度の規制緩和要望で、コロナ後の経済成長を支える金融機能の強化や、サステナブルな社会の実現に向けたサービス創出につながる項目を盛り込んだ。デジタル証券「セキュリティートークン(ST)」について商業銀行が取り扱える範囲の明確化や、取引先のデジタル化支援に資する新規項目が並ぶ。リアルとデジタル双方のチャネルの規制緩和も求めた。
要望は全部で64項目で、そのうち新規は17項目。10月末までに内閣府に提出した。新規項目の一つが…
2021年11月19日号7面 地域銀行、「昼休業」が再拡大、感染予防から効率化目的
地域銀行で、「昼休業」を導入する店舗を再拡大する動きが出てきた。新型コロナウイルス感染拡大を契機に一時全国で増えた後、ここにきて「業務効率化」を目的に導入が相次いでいる。
昼休業は平日の11時30分~12時30分を中心に窓口での受け付け・処理を…
2021年11月19日号8面 信金界、職域推進にネット活用、しんきん保証が環境整備
2商品とサイト構築支援
全国の信用金庫で、職域ローン推進におけるインターネット活用が進みそうだ。しんきん保証基金は2022年度にかけて、全国の信金向けに職域ローン商品やサポート態勢の整備を進める。職域ローン2商品をウェブ完結対応にして利便性を向上すること加え、11信金で職域専用サイトの試行的な活用も始まった。
しんきん保証は職域専用ローンとして、従来の「職域サポートローン」に加え、…
2021年11月19日号9面 都信協と19信組、SDGs共同宣言、統一定期を順次開始へ
東京都信用組合協会(柳沢祥二会長=大東京信用組合会長)は、2022年1月までに都内10信用組合で順次、共同商品「SDGs定期預金」の取り扱いをスタートする。11月2日には都信協と都内全19信組が「SDGs共同宣言」を実施し、持続可能な社会の実現に連携して取り組む姿勢を示した。地域の信組が合同で行うのは全国で初めて。
都信協では、「新型コロナ対応・東京応援定期預金」に続く共同企画商品の…
【写真】11月16日からポスター掲示を開始した全東栄信用組合本店営業部の岩井照雄部長と窓口係の熊谷菜々香さん
2021年11月19日号10面 野村証券、仲介先にファンドラップ、2022年初から62機関
野村証券は2022年1~3月をめどに、同社と金融商品仲介契約を締結するすべての地域金融機関へ、グループ会社のウエルス・スクエアによる投資一任運用サービス(ファンドラップ)を提供する。対象は62機関。業務取り扱いに際しては、金融機関側が投資助言・代理業を登録する必要がある。
ウエルス・スクエアは16年11月に福岡銀行へファンドラップの提供を…
2021年11月19日号18面 地銀協、次代の経営幹部育成、講師11人が多面的視点養う
全国地方銀行協会は、次代の地銀経営を担う中核的な人材を養成する。従来の「銀行講座」を事業戦略や人材育成など銀行経営に必要な幅広いノウハウを体系的に学べるカリキュラムに改編し「銀行経営研究講座」としてリニューアル。対象となる入行10年目程度で将来の経営幹部を目指す行員が、地銀の今後のビジネスモデルを検討する。
講座の前半は、2022年1月11~13日にウェブ形式で講義を中心に…
2021年11月19日号20面 ワンチーム トスアップ、十八親和銀行西諫早支店兼西諫早中央支店
店内の情報共有活発化、預かり資産46件獲得
【福岡】十八親和銀行西諫早支店兼西諫早中央支店(松園康之支店長=行員13人うちフィナンシャルコンサルタント7人。パート10人)は、ロビー係や窓口係からフィナンシャルコンサルタントへのトスアップに注力。2021年度上期は129件(デビットカードや、銀行アプリのウォレットプラスを除く)をトスアップし、このうち46件が預かり資産の販売につながった。
松園康之支店長は、ふくおかフィナンシャルグループのFFGほけんサービスに3年間在籍した後、4月に着任。個人特化型の同店は…
【写真】フィナンシャルコンサルタントと和やかな雰囲気で打ち合わせをする松園康之支店長(右から3人目、11月2日)