2021年2月5日号19面 埼玉県内金融機関、「卵殻」使い環境保全、名刺やメモ帳の素材に
SDGs推進を啓発
プラスチックの代わりに、廃棄処分される卵の殻を使って自然環境を守る――。埼玉県の官民で広がるSDGs(持続可能な開発目標)推進運動「エコ玉プロジェクト」。金融界でも埼玉りそな銀行、武蔵野銀行、埼玉県信用金庫、川口信用金庫の4行庫が賛同し、卵殻配合素材の製品を積極的に採用している。
卵殻パウダー配合紙「カミシェル」を使った名刺と卵殻配合のバイオプラスチック「プラシェル」を素材にしたノベルティメモ帳(メモ台に使用)が代表的。今春からは…
【写真】「エコ玉プロジェクト」を全国に広げようと意欲を示す発起人の櫻井裕也・サムライトレーディング社長
2021年2月5日号2面 政府、船荷証券の電子化検討、法務省が研究会設置へ
2021年度中に結論
政府は貿易手続きに必要な船荷証券を電子化する検討に入る。法務省が国際的な動向や貿易関係者のニーズを見極めたうえで、2021年度中に結論を出す見通し。関連書類を電子化する最大のネックになっており、解消すれば貿易手続きの大幅な効率化につながる。
法務省は有識者による研究会を立ち上げ、21年度に検討を本格化させる。主要国などの動向を見極めたうえで…
2021年2月5日号3面 地銀、法人取引・ネットに本腰、会員制ポータル相次ぐ
顧客との関係強化
地方銀行が、対面を重視してきた法人取引の見直しに本腰を入れ始めた。インターネットの会員制ポータルサイトを相次ぎ開設し、情報配信から取引店とのチャット、バンキングまで幅広い機能を提供している。新型コロナウイルス感染拡大で高まった非対面取引ニーズに対応するほか、従来は接点が薄かった純預金先などとの関係強化にもつなげる。
法人・個人事業主向けポータルの仕様は各行で異なるが…
2021年2月5日号6面 地域銀行、外貨両替を外部委託、非対面・多通貨可能に
自前対応取りやめも
地域銀行で、自前で手掛けてきた外貨両替業務をアウトソースする動きが広がっている。専門業者と顧客の紹介契約を結び、外貨宅配サービスなどを提供するもの。非対面取引ニーズへの対応や取り扱い外貨の拡充により、利便性向上につなげる狙いがある。マネーロンダリング対策の厳格化などで業務の負担感も増しており、外部委託によって効率化が図られる面もある。
常陽銀行は1月21日、トラベレックスジャパン(東京都)と提携し、…
2021年2月5日号7面 四国銀行、事業承継・M&A支援堅調、サポートデスクが成果
【高松】四国銀行は、取引先企業の事業承継とM&A(合併・買収)に関する支援先数を堅調に伸ばしている。法人向けソリューションを担当するコンサルティング部の「事業承継・相続サポートデスク」が中心となり、専門性の高い提案で成約に結びつけている。
事業承継・相続サポートデスクは2019年4月に設置。事業承継や相続、…
2021年2月5日号8面 信金、運転資金30兆円超え、2020年12月も5000億円増
2001年以来の水準に
信用金庫の貸出で企業向け運転資金残高が2020年12月末に30兆円を超えたもようだ。不況に見舞われていた01年以来の水準。年末の資金需要増加を受け、同月の月中増加額は5千億円以上になったとみられる。勢いは弱まりつつあるものの、コロナ禍を受けた貸出金の膨張が続いている。
日本銀行の統計から算出できる運転資金残高は、20年3月末時点で…
2021年2月5日号15面 失敗から学ぶ(299)平本靖・広島銀行西条南支店長<上>
損失発生でフォロー行脚、部下の涙に日々苦悩
【広島】「買うんじゃなかったわ」――。広島銀行西条南支店の平本靖支店長(広島県出身、1993年広島大卒、50歳)は、顧客に言われた13年前の言葉を今も忘れない。
入行以来、営業店で個人渉外を担当。当時、行内では取得者がまだ少なかったFP1級を取得した。実績と努力が実り…
【写真】「顧客のフォローで言われた言葉が心に刺さった」と話す平本靖・広島銀行西条南支店長(1月19日)
2021年2月5日号16面 特集 2020年7~12月の事件(下)、システム障害・不正出金が問題に
2020年7~12月に金融機関で発生した店舗強盗事件は4件で、前年同期比4件減少。1件で現金計221万円の被害が発生した。全ての犯人が凶器を所持していたものの、その場にいた被脅迫者以外の行職員の連携プレーが功を奏し、全件で犯人逮捕につながった。2020年の1年間では11件発生したが、前年比2件減少し過去10年で最も少なかった。
個人情報に関する漏洩(ろうえい)や紛失…
2021年2月5日号18面 横浜銀行、「職責」重視を鮮明に、55歳超でライン職継続も
1月から新人事制度
横浜銀行は新人事制度でジョブ型雇用を意識し「職責」重視を鮮明にするほか、55歳超でもライン職を継続できるように見直すなど行員の挑戦や成長を後押しする。また、定型作業を担う行員やシニア行員にも昇格や昇給の機会を与えるなど全世代が活躍できる環境も整備していく。
1月に改正した新制度では年次・年功の要素を抑えて実力主義を…
2021年2月5日号20面 ワンチーム グループ連携、山形銀行鶴岡支店、一気通貫で企業支援
町工場の商品開発支える
【仙台】山形銀行鶴岡支店(安部幸裕支店長=行員21人うち女性9人。パート5人)は、同行の商社やリース会社などとの連携で成果をあげている。資金繰りに加え、仕入れや販売、技術開発まで一気通貫の支援体制を構築。事業者が抱える経営課題の解決にグループ各社の知見を生かし、競争力向上を後押ししている。
安部幸裕支店長は2019年6月に着任。前任は営業企画部副部長兼山形成長戦略推進室長を務め…
【写真】加湿器の試作品を前に課題を話し合う(左から)担当行員と同行の技術支援アドバイザー、畑田一志社長、安部幸裕支店長(1月13日、鶴岡市内の畑田鐵工所)<写真撮影時にマスクを外していただきました>