2021年9月24日号11面 特集 【読者の意見】手形・小切手の完全電子化、「達成できる」は4割
カギは利便性向上 古い商習慣の是正や事務効率化を目的に、政府は2026年までに紙の約束手形を廃止する目標を打ち出した。これを受けて、金融界でも今後5年間で手形・小切手を完全に電子化する自主行動計画がスタートしている。野心的といえる目標の行方について、本紙読者に意見を聞いた。 【写真】東京手形交換所が入居する銀行会館(東京・丸の内)
2021年9月24日号4面 りそなHD、店頭業務を再構築、チャネル改革やDXで
チャネル改革や店頭DX(デジタルトランスフォーメーション)による生産性向上を進めるりそなホールディングス(HD)。関西みらいフィナンシャルグループ(FG)を含めたグループの総人員は、2018年3月の約3万4600人から21年3月には約3万1100人と、年平均1千人ペースで減少している。関西みらいFGとの店舗共同化など再配置と並行して1万人の“事務人財”のミッションを変更し、営業店のあり方を再構築する。 インターネット取引やコンビニATMの普及で、銀行への来店客が減少する社会変化は、…【写真】デジタルサービスオフィス(DSO)は営業店とテレビ会議をつなぎ、複雑な相談に対応する(埼玉りそな銀行本部)
2021年9月24日号7面 横浜銀行、不動産業のDX後押し、ファンド投資先と協業
横浜銀行は、不動産管理業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を手がける「WealthPark(ウェルスパーク)」と協業し、紙に依存する不動産管理会社の業務効率化を後押しする。同社との情報連携によって不動産オーナーのニーズを把握し、不動産用ローンや相続関連の取引につなげる。 ウェルスパークは、横浜銀のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンドが出資した…【写真】ウェルスパークが提供する不動産オーナー向けアプリのデモ画面
2021年9月24日号8面 信金界、デジタル化の遅れが課題、IT環境整備や教育急ぐ
信用金庫は、デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた業務のデジタル化の遅れが顕在化している。コロナ禍に伴って対面営業の機会減少やテレワークへの対応が求められるなか、IT環境の整備や職員のITリテラシー向上が喫緊の課題となっている。 信金界は「Face to Face」の強みを補完するデジタル化の取り組みに…
2021年9月24日号9面 しんくみ保証、非対面の件数が前年比1.5倍、“コロナ前残高”回復めざす
周年運動を展開 全国の信用組合で、個人ローンの非対面チャネル活用が鮮明になっている。全国しんくみ保証が運営する業界のローン検索サイト「しんくみローンサーチ」経由の申込件数は、2021年4~8月に各月とも前年同月比1.5倍超で推移。21年度下期には、しんくみ保証の設立30周年キャンペーンも展開し、コロナ前の水準の回復を目指している。 非対面チャネルには、商品検索や審査の申し込みが可能な…
2021年9月24日号18面 金融・保険業、4年ぶりに「入職超過」、コロナ禍で離職者大幅減
金融・保険業で2020年、4年ぶりに入職者が離職者を上回る「入職超過」に転じたことが厚生労働省の調査で分かった。コロナ禍で転職市場が停滞したり不安定な雇用環境下で退職を控えたりしたことで離職者が大きく減ったことが主因。離職率は前年比3ポイント低下の7.7%と、1993年以降最低となった。 全産業ではコロナ禍の雇用情勢の悪化を映して9年ぶりに「離職超過」に…
2021年9月24日号13面 リンカーズ、マッチングで新機能、潜在的課題引き出す
処方箋や企業を紹介 リンカーズは、金融機関に提供するマッチングシステムに取引先の潜在的な課題を引き出してソリューションを与える新機能を搭載し、10月から本格稼働させる。検索機能や操作性に優れるため、金融機関では取引先のマッチング相談に対応できる営業支援ツールとしても期待される。リンカーズのマッチングシステム「Linkers for BANK」は、すでに地方銀行など約20機関に導入されている。その新機能として注目されるのが「イシュー・ソリューション・マトリックス(ISM)」だ。 ISMは、オンラインで部署ごとの多種多様な課題を表示し…
2021年9月24日号15面 広島銀行、「華道」通し価値観共有、人間力磨く「アート教育」
オンラインで行員参加 【広島】「植物の声に耳を傾けて」――。広島銀行は9月11日、華道を採り入れた管理職研修を開催した。“いけばな”を通して日本文化を学び、多様な価値観に共感したり、新たな価値観を創造する力を養う。感覚や直感に基づき人間力を磨く「アート教育」を導入するのは珍しい。 管理職研修には、代理職以上の29人がオンライン形式で参加した。日本を代表する草月流師範が“いけばな”の創作を実演。参加者は… 【写真】植物の声を聞き、花材を生ける人事総務部の行員(9月11日)
2021年9月24日号20面 ワンチーム 法人コンサル、百十四銀行三木支店
1社に四つ以上の解決策、分析し「個社別方針」作成 【高松】「地域に頼られる何でも屋になりたい」――。百十四銀行三木支店(渡邊孝典支店長=行員18人うち女性11人。パート7人)はさまざまなニーズに対応できるよう、四つ以上の解決策を示す法人コンサルティング営業を展開。チームで提案力を磨き、2020年下期でグループ下位だった業績評価は、2021年度上期にトップクラスへ躍進した。 渡邊孝典支店長は、2020年10月に着任。当初3カ月は「売る」ことより「聞く」ことを重視した。“金貸す前に知恵を貸せ”の精神を実現するため… 【写真】三木町地域活性課の貞中政治課長(左から2人目)と、地場産業支援についてアイデアを練る渡邊孝典支店長(左から3人目、9月8日、三木町役場)