2021年4月23日号2面 インタビュー 三井・預保理事長、簡単ではない可変料率
目標設定へ国際比較も
3月1日に就任した三井秀範・預金保険機構理事長(61歳、元金融庁企画市場局長)が本紙インタビューに応じ、可変保険料率の導入は「コロナ禍を踏まえると簡単ではない」という見解を示した。責任準備金の新たな積立目標の設定については、欧米との比較を一つの軸にして議論を進める方針だ。
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――平成金融危機の対応や2013年の預金保険法改正に携わってきた。
「金融庁での初仕事が金融機関の健全化支援だった。経験は生かさねばならないが…
【写真】三井秀範・預金保険機構理事長
2021年4月23日号4面 大手行、2021年度上期部店長会議、変化への挑戦呼びかけ
コロナ禍をチャンスに
大手行は、2021年度上期部店長会議を相次ぎ開催した。コロナ禍の影響から前年度に引き続きオンライン開催が目立った。環境変化が加速するなか、各トップは変革への挑戦を訴えた。
■三菱UFJ銀行、三つのチカラ発揮
三菱UFJ銀行は4月2日、オンライン開催。半沢淳一頭取は、コロナ禍対応について…
2021年4月23日号5面 大手損保4社、2022年度新卒採用計画、専門人材確保を積極化
起業経験者や地方学生を発掘
大手損害保険4社は2022年度新卒採用(22年4月入社)で、専門人材を積極的に確保する。アクチュアリー(保険数理人)やIT人材のほか、起業経験者や地方大学在籍の学生へのアプローチも重視する。総採用予定数は4社合計で1140人と、5年前の17年度入社(2737人)と比べ6割減となる。
東京海上日動火災保険はオンライン選考会を通じて、地方や海外在住の学生との接点を…
【写真】東京海上日動はオンラインで全国をつなぎ、新入社員と役員が「私を突き動かす原動力」をテーマにトークセッションを開催(4月1日の入社式)
2021年4月23日号6面 地銀協、次期「クリッツ」稼働、信用リスク管理の高度化
全国地方銀行協会は、信用リスク情報統合サービス「CRITS(クリッツ)」の次期システムを5月6日に稼働する。従来よりもデータ分析機能を拡充して、複数処理の一括実行を可能にするなど使い勝手を良くする。利用する地銀62行は蓄積してきた融資先企業の情報を最大限に生かし、中長期的な融資戦略の策定などに活用する。
「クリッツ」は、すべての地銀が保有する融資先の信用情報や財務情報を蓄積し、…
2021年4月23日号7面 愛媛銀行、全国初・セールスフォースマネジメントシステム、AIで営業統合管理
渉外は年間150時間捻出
【高松】愛媛銀行は4月20日、ゼネリックソリューション(東京都)が提供するソフトウエアを進化させた営業推進統合管理の「セールスフォースマネジメント(SFM)システム」を全国で初めて導入した。松山市内の2カ店で試行し、2021年度上期中に全店へ展開する。
同システムはビッグデータ解析と人工知能(AI)の活用で法・個人営業に関する情報を…
2021年4月23日号8面 信金、進む不動産活用、東信協の会員の9割が実施
事例研究で選択広がる
保有不動産の活用に注力する信用金庫が増えている。東京都信用金庫協会(澁谷哲一会長=東京東信用金庫会長)が4月中旬にまとめた「事業用不動産の有効活用を通じた地域貢献活動」によると、25信金(準会員含む)のうち9割の23信金が取り組んでおり、2014年調査の15信金から拡大。首都圏信金で新たな活用方法を検討する動きもある。金融庁が柔軟な不動産活用を認めた監督指針の解釈や事例研究が進み、地域ニーズに応じた選択肢が広がりつつある。
東信協は7年ぶりに会員25信金に活用状況をアンケートした…
2021年4月23日号10面 インタビュー 中江・労金協理事長、経営戦略の軸にSDGs
2025年までの長期的な“ろうきんビジョン”の実現を掲げ、4月に「第Ⅲ期中期経営計画」をスタートした全国労働金庫協会。中江公人理事長(67)に、コロナ禍での勤労者支援や役割発揮に向けた取り組みなどを聞いた。
――前中計では事業基盤の深化・拡大を柱に据えた。
「人生100年時代において、勤労者の資産形成支援に力を入れた…
2021年4月23日号18面 九州地区7地域銀行、若手・女性の登用積極化、柔軟な働き方改革促す
【福岡】九州地区の7地域銀行が4月1日、人事制度改革を実施した。能力の高い若手行員の登用と女性管理職比率を引き上げるための改正をはじめ、行員の早期離職を抑止するための従業員満足の向上や、時間単位休暇の取得、テレワークや在宅勤務規定の整備など柔軟な働き方改革を促す制度の導入などもあった。
■人事制度改革
佐賀銀行は、55歳をポスト定年にしていたが、55歳を超えて管理職につく場合、…
2021年4月23日号1面 【写真を読む】こども食堂を応援 足立成和信用金庫
足立成和信用金庫は4月15日、南花畑支店で「こども食堂応援野菜即売会」を開催。収益金は全額寄付。コロナ禍以降、本店や本木、竹の塚各店で実施し、子供たちの健やかな成長を願い、善意を届けてきた。「少しでもお役に立ちたい」(土屋武司理事長)との一念。
【写真】即売会では鹿沼相互信用金庫の協力で栃木県鹿沼市産イチゴ「とちあいか」も出品・完売。買い物客を手伝う土屋理事長(4月15日)
2021年4月23日号20面 ワンチーム ソリューション営業、十六銀行瀬戸支店
取引先の経営安定化を支援、返済見直し1億5000万円軽減
【名古屋】十六銀行瀬戸支店(辻和宏支店長=行員9人うち女性3人。パート4人)は、地元信用金庫が強固な地盤を持つエリアにあるなか、ソリューション営業に注力する。コロナ禍の影響を受ける事業者に対して返済条件の見直しなど機動的な対応で経営の安定化を支援した。全員営業を徹底し、顧客ニーズを先取りした提案で業績拡大につなげている。
同店の貸出金は法・個人がほぼ均衡する。法人貸出は製造業と卸小売業がそれぞれ35%を占める地域だ。工業団地には…
【写真】打ち合わせでは継続することの重要性を説く(3月19日)<写真撮影時にマスクを外していただきました>