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ニッキン・2022年12月23日号

《お知らせ》
本紙は本号が年末最終号です。
次号は、2022年12月30日号と2023年1月6日号の合併号で「1月1日号」となります。

主な記事

2022年12月23日号1面 金融庁、民間主導の炭素クレジット媒介を解禁、金融機関の事業展開後押し

  • 法令制度政策

 金融庁は近く、金融機関が民間主導のカーボンクレジットを媒介・売買しやすくなるよう法令上の解釈を明確化する。これまでは業務範囲規制に抵触するかどうかが不透明だったため、金融機関の取り扱い実績はほぼなかった。政府が掲げる2050年のカーボンニュートラル実現に向け、取引ニーズを持つ証券会社や銀行の事業展開を後押しする。
 カーボンクレジットは、植林や省エネルギー化などで得られた二酸化炭素の吸収・削減効果をクレジット(排出権)として認証し、企業間で取引するもの。脱炭素を実現するうえで普及が欠かせない仕組みとされる。足元では公的な認証制度よりも、「ボランタリークレジット=※」と呼ばれる民間主導の制度が主流になりつつある…

ボランタリークレジット 民間機関が独自に認証する排出権取引。国連・政府主導型に比べ制約が少なく、海外では取引量が急拡大している。

2022年12月23日号4面 金融界、NISA拡充・恒久化、「ほぼ満額回答」歓迎

  • 法令制度政策
  • 投信保険

 対面・非対面で利用期待
 金融界は、今回のNISA抜本的拡充・恒久化の決定を歓迎している。政府・与党が12月16日に取りまとめた2023年度の税制改正大綱では、現行のつみたてNISAの年間投資上限額の3倍の120万円にするなど総額1800万円まで拡大。同拠出限度額の引き上げをはじめ、恒久・簡素化を要望していた銀行界、証券・資産運用業界にとって、今回の結果は「満額に近い」(大手行首脳)と評価する。
 全国銀行協会の半沢淳一会長(三菱UFJ銀行頭取)は、定例会見で「『貯蓄から投資へ』の流れを加速させるもの」と述べ…

2022年12月23日号2面 実像 専門人材を生かす(下)成長促す人事・研修制度に

  • 人事施策

 デジタル分野をはじめとする専門人材の育成には、人事・研修制度の抜本的な見直しが欠かせない。メガバンクだけでなく地域銀行も、従来の支店長ポストを目指す「ゼネラリスト重視型」から「スペシャリスト養成」に力点を移し始めた。各行の取り組みと課題、展望を探った。
 ■半数超が研修不十分
 金融庁が地域銀を対象に実施した調査によると、「全社員にIT・デジタルのリテラシー向上のための施策を実施しているか」の設問に対し…

【写真】伊予銀は総合企画部ICT戦略室の行員らがデジタル人財研修を実施。リテラシー向上を目的に、アプリ開発体験、マーケティング・データ活用などについて講義している

2022年12月23日号3面 政府・与党、税制改正大綱を決定、投資家優遇と増税並進

  • 法令制度政策

 回転売買防止へ監督強化
 2023年度の税制改正大綱がまとまった。NISAは恒久化や投資枠の大幅拡充が決定。金融機関の回転売買勧奨に対する懸念から批判が多かった一般NISAも、金融庁が監督強化や対象商品絞り込みの方針を示し、成長投資枠として残る結果になった。一方、超富裕層向けの増税が決まるなど、部分的には経済成長に向けた懸念も残る格好に。金融分野では期限を迎える制度の延長が決まった項目も多く、暗号資産税制の改正も進んだ。
 ■成長枠の商品絞り込み
 NISAはつみたて・成長投資枠を合わせて年間360万円までの投資が可能になり…

【写真】与党大綱をとりまとめ、会見する自公両党の税調会長(12月16日、衆院第二議員会館)

2022年12月23日号5面 三菱UFJ銀行、中小企業DX化を支援、商談月間100件超

  • ネット・システム
  • 取引先支援

 地域金融機関や地公体と連携
 三菱UFJ銀行は、傘下のビジネステックと中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化支援を強化する。取引先法人20万社を対象に渉外担当による商談は、月間100件を超えるペースで推進。2023年4月からはオンラインでも対応する方針だ。
 同サービスのプラットフォームは地域金融機関にも提供しており、すでに20行庫以上と連携する。加えて、地方公共団体や中小企業の支援機関などとも協働し、…

2022年12月23日号6面 大垣共立銀行、“異業種コラボ”後押し、商社機能で企業つなぐ

  • 取引先支援
  • 地域貢献

 価値向上と相互送客へ
 【名古屋】大垣共立銀行は、地域商社機能を活用した企業同士の“異業種コラボレーション”支援を積極展開している。法人営業部内の地域商社グループが、企業の意向を基にブランド価値向上に向けた提案を担い、取引先同士をつなぐことで相互送客や地域活性化に貢献するのが狙い。これまでに手がけた案件は30を超える。
 代表的な支援事例が、スーパー銭湯の元祖として知られる「竜泉寺の湯」を…

【写真】オークランド観光開発や矢場とんなどと開発したコラボアイテムをPRする土屋常務(右から2人目、竜泉寺の湯名古屋守山本店)

2022年12月23日号7面 豊和銀行、経営改善にファンド活用、実行先16%が格上げ

  • 融資

 【福岡】豊和銀行は、「経営改善応援ファンド」で成果が出ている。財務内容に課題を抱える取引先の経営改善計画を支援し、新規融資を契機に経営改善を図る。2014年4月に取り扱いを開始し、経営改善につながるケースが着実に増加している。
 同ファンドは、正常先下位以下の事業先が対象で、22年9月末までに1097件・104億5400万円を実行。同時点で融資がある611先の債務者区分の16.7%にあたる102先がランクアップし、…

【写真】経営改善応援ファンドについて打ち合わせをするソリューション支援部の(左から)中島大輔副調査役、田中洸輔副調査役、神野康弘部長、藤江保之調査役(本店)

2022年12月23日号8面 埼玉県信金、坂戸市の蜜蜂事業に協力、販路や特産品化サポート

  • 取引先支援

 埼玉県信用金庫(埼玉県、池田啓一理事長)は、埼玉県坂戸市の蜜蜂飼育事業「ミツバチプロジェクト」に協力。坂戸支店(矢内大介支店長)を軸に、生産した蜂蜜の販路開拓や特産品化を支援している。
 同事業は市が2013年度に全国の自治体で初めて開始し、毎年養蜂家を育成。ただ、生産した蜂蜜の販路や特産品の開発に課題があった。同店は22年度から、市が開く事業者マッチング会議に定期的に参加し、…

【写真】カフェ運営の小嶋(右)さんから、蜂蜜漬けの商品化の進ちょくを聞く矢内支店長(左)と瀧澤支店長代理(10月24日、埼玉県坂戸市)

2022年12月23日号9面 中央労金、会員連携で住宅ローン推進、神奈川本部は新聞社と協力

  • 融資

 中央労働金庫(東京都、山内達也理事長)は、会員連携で職域を中心とした住宅ローンの利用拡大を狙う。組合員への低金利による借り換え提案に加え、会員労働組合と連携したローン相談会を開催。9月末の住宅ローン残高は、1年で430億円増の4兆2588億円となった。
 3月末の団体会員は1万1812会員、間接構成員は407万4113人。ローン利用拡大に向けて、…

【写真】住宅ローンのセミナーで講演する住宅新報の桑島良紀・執行役員編集長(右、レンブラントホテル海老名)

2022年12月23日号17面 福島県信保協、ゼロゼロ返済前に先手支援、金融機関のプロパー融資促す

  • 取引先支援

 【仙台】福島県信用保証協会(畠利行会長)は、2022年度下期から無利子・無担保(ゼロゼロ)融資先への訪問活動を展開。返済開始を前に財務状況が厳しい先を抽出し、金融機関とともに経営改善計画の策定を促すなど“先手”支援に取り組んでいる。
 代位弁済は4月から9月末の6カ月間で16億4700万円と、前年同期比でほぼ倍増。経営支援室は…

 【写真】ゼロゼロ融資への対応策について議論する(左から)経営支援室室付課長と業務部保証統括課長(12月5日、福島県信用保証協会本店)

2022年12月23日号20面 広島銀行八本松支店、若手の育成、1人1チーフで提案力磨く

  • 営業店

 合言葉は「おひたし」
 【広島】「全渉外係が20代」の広島銀行八本松支店(浜崎成秀支店長=行員11人、渉外6人。パート6人)は、若手行員の育成に注力している。合言葉「おひたし」や、全員がリーダーとして責任感を醸成する「1人1チーフ制」など独自のアイデアで、行員が自律する環境を整備。店舗の周辺には大手企業の工場なども多く、良質な立地を生かして法・個人営業の提案力を磨く。2021年度は優績店舗表彰に輝いた。
 支店ごとに定める年度計画「支店行動計画」の推進目標に掲げる10項目のうち…

 【写真】PDCA会議では活発な議論が交わされる(12月1日、広島銀行八本松支店)

社説/ニッキン抄

学び (14-15面)

【2022年度金融ホームドクター養成】
  • FP実践力強化[37]:2023年の相場展望-不動産・貴金属
  • やさしい金融法務[37]:民法(2) 預金の不正払戻しに対する金融機関の対応
  • 最新のコンプラ知識[37]:職場のハラスメント防止を考える(2)
  • 新社会人・学生のための超入門!金融講座[12]:国際金融センターとは
Discovery 専門家に聞く キャッシュレス推進協議会 常務理事・事務局長・福田 好郎氏
キャッシュレスの競争激化が迫る環境変化
投信窓販優績者に聞く 岩手銀行北上支店 北上コンサルティングチーム 支店長代理・有住 雄三さん
「活動量」を常に意識
自己診断テスト
※「金融ホームドクター養成」は過去掲載分も含め、「ニッキン プラザ」でご覧になれます。

レギュラー企画

『寸言』 スポーツと地域振興 (1面)=池田 啓一・埼玉県信用金庫理事長
『キラリ』 マッチング後も足しげく (9面)=杜の都信用金庫・伊藤 玲さん
『東西ペンリレー』 58歳の手習い (12面)=井谷 太・三井住友信託銀行取締役専務執行役員
『ちょっと一言』 メンタル疾患を予防 (12面)=精神科医・作家・ユーチューバー・樺沢 紫苑さん
『初支店長(786)』 「感謝と尊敬」忘れず (20面)=新潟県信用組合荻川支店・近藤 史朗氏
『スマイル』 職域営業で成果 (20面)=山梨信用金庫・宮下 智佳さん

企画・特集・連載など

【マーケット・トレンド】 (5面) [為替]ドル円の22年振り返りと23年の展望
 柴田 秀樹・東海東京調査センター 投資戦略部 グローバルストラテジーグループ 金利・為替シニアストラテジスト
[金利]FRBとECBの利上げ
 熊野 英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
インタビュー (7面) 武市・みなと銀行社長
後継者の第二創業を支援
読者が選んだ 2022年金融界10大ニュース (10-11面特集)
インサイト
 キーパーソンに聞く<59> (13面)
谷崎 勝教・日本総合研究所 社長
未来の社会的価値創造へ

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