2023年10月6日号3面 百五銀行、PFI融資1000億円達成へ、全国受注の好循環構築
【名古屋】百五銀行は、PFI(民間資金を活用した社会資本整備)事業の融資引受額で1千億円の到達が視野に入った。8月末時点の延べ契約件数は地方銀行トップクラスの65件で約964億円を積み上げ、2023年度内に数件の契約を見込む。
案件獲得の要因について杉浦雅和頭取は、「早い段階から取り組み、ノウハウと体制を築くことができたため」と話す。契機は第1号案件…
2023年10月6日号4面 八十二銀行、IT・DX支援で存在感、専門人材60人を現場配置
八十二銀行は、取引先企業のIT・デジタルトランスフォーメーション(DX)支援で存在感を高めている。経済産業省が推進するITコーディネータ(ITC)資格取得者を地方銀行トップクラスの約60人有し、営業店を中心に配置。企業の成長戦略を踏まえたコンサルティングに軸を置き、ビジネスマッチングを除く相談件数は取り組みを本格始動した2021年6月からの2年間で230件を超える。
ITやデジタル関連の相談で重視するのが、営業店を主体とした支援体制。困りごとがあった際に真っ先に相談される…
2023年10月6日号6面 信金界、取引先の省エネ設備導入へ、支援団体と連携強化
信用金庫業界は、一般社団法人「環境共創イニシアチブ」と連携し、取引先に対する省エネルギー設備の導入支援を加速させる。同法人の補助により通常と比較して安価に、省エネ診断や設備投資の提案などを受けられる事業の活用を地元企業に推進。同法人が全国39カ所に配置する支援団体「省エネお助け隊」との接点も強化する。
「省エネ診断拡充事業」では、電力会社などによる診断費用の9割を補助。空調や照明機器など1設備単位で利用可能で、…
【写真】自信金の取り組みについて話す観音寺信用金庫の業務管理部経営支援課の大平課長(9月22日、信金中央金庫本店)
2023年10月6日号8面 特集 銀行界の2022年度役員報酬、半数超が報酬総額増
中長期業績連動の導入も
全国の銀行と持ち株会社95行・社(うち持ち株28社、銀行67行)の取締役・執行役(2023年3月期の有価証券報告書ベース、社外役員と監査等委員を原則除く)の2022年度役員報酬総額は、243億8700万円だった。新設持ち株会社5社を除く90行・社のうち半数を超える47行・社は2021年度に比べて増加。報酬1億円以上の役員は5人減の21人になった。
■1億円以上は5人減
大手行グループ5社・9行の報酬総額は、0.93%増の103億1600万円。対象役員数は…
2023年10月6日号10面 やさしいニュース解説、地域金融の有価証券運用
金利上昇でピンチ?
専門的なスキルを持つ人材の不足や、リスク管理の甘さを指摘されることが多い金融機関の有価証券運用。金融庁は9月、地域銀行を対象にしたモニタリングレポートを5年ぶりに出し、改めて警鐘を鳴らしました。2022年度は米国の金利上昇を受けて評価損が膨らみ、今後も日本銀行の異次元金融緩和が出口に向かう過程で巧拙を問われます。特に地域金融機関への就職が内定した学生の読者に向け、課題の背景や先行きの見通しをやさしく解説します。
■Q1.金融機関の業務といえば預金・貸出ですが、なぜ有価証券運用も重要になったのでしょうか
日本経済の成熟で金融機関からの借り入れを必要とする企業が減り…
2023年10月6日号14面 解剖新NISA 制度生かした提案(1)、大幅拡充で選択肢広がる
2024年1月に新しい少額投資非課税制度(新NISA)が始まる。年間の非課税投資枠が大幅に拡大するなど、多くの制約が解消され、将来にわたる運用戦略を立てやすくなる。新制度は運用戦略に影響するだけに、その深い理解は金融機関の提案担当者にとって欠かせない。本号から新ルールや運用戦略の提案に必要な知識やノウハウを解説する。
■非課税投資枠が拡大
最大の変更点は、株式や投資信託などの売却益や配当・分配金が非課税になる年間投資枠の大幅拡大になる。本来は…
2023年10月6日号16面 日本生命、若手が幹部に「逆指導」、スマホアプリ開発も
日本生命保険は、グループ子会社の若手・中堅社員が経営幹部に対しシステム開発の工程をレクチャーする「逆指導」が定着している。役員・部長級がシステム開発の基礎となるプログラミング技術を体感し、デジタル化推進を強化しやすい環境を整える狙いがある。
グループ唯一のIT戦略子会社、ニッセイ情報テクノロジーが逆指導型のIT研修を創設した。2021年からの3年間で非IT部門の役員ら計28人が参加している。経営戦略はデジタル分野の結びつきが強くなっており、…
【写真】柳内部長(手前)ら非IT部門の幹部が子会社社員からシステム開発の工程を学んだ(9月13日、ニッセイアロマスクエア)
2023年10月6日号18面 清水銀行東静岡支店、新分野挑戦で人材育成、ESG切り口に積極提案
ソリューション営業深化
【静岡】清水銀行東静岡支店(田中隆洋支店長=行員14人うちマネーアドバイザー含む渉外4人。パート2人)は、取引企業へESG(環境・社会・ガバナンス)や事業承継などに関連するソリューション営業を展開し、成果をあげる。渉外担当者全員で知識向上に努め、ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)や環境配慮を重視した取引企業をサポートする。
静岡市駿河区、葵区など店舗中心に約10キロ圏内が営業エリア。田中隆洋支店長(2021年4月着任)は「地域を愛し…
【写真】支店スタッフとともに下期の推進手法を検討する田中隆洋支店長(中央、9月28日、清水銀行東静岡支店会議室)