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ニッキン・2023年12月15日号

主な記事

2023年12月15日号1面 金融庁、成長担保活用へ助言機関、中小支援団体を認定

  • 法令制度政策

 金融庁は新たに創設する事業成長担保権の活用を広げるため、中小企業や金融機関に助言する国の認定機関を置く。事業者を支援する全国的な団体を念頭に、2024年の通常国会に提出する「事業性融資推進法案(仮)」で規定する。成長性の評価手法や契約時の留意点を説明する役割を与え、成長担保権を使った融資の普及を目指す。
 24年3月ごろに提出する法案に、成長担保権の創設と合わせて支援機関を認定する制度の導入を盛り込む。新たな担保権は仕組みが複雑なため…

2023年12月15日号7面 豊橋信金、全国屈指の農産地支える、大学と組み技術指南

  • 取引先支援

 生産品転換支援で活路
 【名古屋】全国屈指の産出額を誇る農業地を支える――。豊橋信用金庫(愛知県、山口進理事長)は、販路拡大や補助金支援だけでなく、豊橋技術科学大学との連携で農家の技術的な課題解決などをサポート。生産品転換にも支援の幅を広げることで農産業の発展に力を尽くしている。
 市町村別の農業産出額で田原市(2位)と豊橋市(14位)が全国上位の一方、特に電照菊の発祥地で生産が盛んだった菊農家が、…

【写真】豊橋技術科学大学と農家らが共同で、アボカドの適正な収穫時期を見極める研究を進めている(豊橋信用金庫提供)

2023年12月15日号2面 日銀、国債“買い過ぎ”影響分析、保有70%超で市場取引減

  • 法令制度政策

 日本銀行は、大規模金融緩和による国債買い入れについて、「日銀保有比率」の上昇が市場機能の低下に作用していたことを示す独自の分析結果を明らかにした。12月4日に開いた「金融政策の多角的レビュー」のワークショップで報告した。「連続指値オペ」といった人為的かつ強硬的な金利抑制策が、取引量の減少やイールドカーブ(利回り曲線)の歪みを助長させ、国債の買い手と売り手の金利目線が合いにくい環境を生んでいた可能性がある。
 中央銀行の国債購入は通常、取引を活発化させる。買い入れ行動によって…

2023年12月15日号5面 山梨中央銀行、ICTコンサル拡充、取引先の自走を支援

  • ネット・システム
  • 取引先支援

 山梨中央銀行は、2024年1月からICT(情報通信技術)導入に関するコンサルティング機能を拡充する。担当者を増員し、各営業店の巡回を開始。勉強会の開催や帯同訪問を通じて、行員の底上げを図るほか、ICTコンサルに関する現場の認知度をあげる。23年度下期は、営業店からのトスアップ件数を上期の3倍程度に増やす目標を立てた。地域の事業者でデジタルトランスフォーメーション(DX)が進んでいない先に対し、デジタライゼーションなどを足がかりに支援を広げていく。
 同行は、2019年6月のコンサルティング営業部発足と同時にICTコンサルを開始した。各営業店が取引先の課題やニーズを発掘し、…

2023年12月15日号6面 信金、経営者保証の対応進む、規定見直しなど施策も

  • 融資

 信用金庫は、経営者保証に依存しない融資の確立に向けて対応を進めている。内部規定を見直して解除促進に向けた役職員の意識醸成を図るなど独自の取り組みが進む一方、将来的な顧客とのトラブルを懸念するなど新たな課題も出てきた。
 金融庁によると、民間金融機関の新規融資に占める経営者保証に依存しない融資の割合は、2022年度が33.2%。金融庁と中小企業庁はさらなる解除促進に向けて、保証の必要性や解除方法に関する経営者への説明を義務化するなどの政策を取りまとめ、…

【写真】特別講座を行う日下氏(12月1日、東京都)

2023年12月15日号8面 【実像】検証・全銀システム障害、“安全”を過信・BCP強化急務

  • ネット・システム
  • 社会

 国内の銀行間送金を担う「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」で10月10日に障害が発生し、三菱UFJ銀行など10行で、他行宛ての振り込み(仕向送金)ができなくなった。稼働から50年間で初めて顧客に影響を及ぼしたシステム障害は、決済の中核である金融インフラへの絶対的な信頼を根底から揺るがした。「安全」を最優先してきたシステムになぜ綻(ほころ)びが生じたのかを検証する。

 ■判断ミス重なる
 「組織として押さえておくべき点で判断を誤った」――。12月1日に運営会社の全銀ネットと開発ベンダーのNTTデータのトップが初めて顔をそろえ、記者会見を開催。多くの報道陣が見守るなか…

2023年12月15日号12面 銀行界、パスワードレス認証導入、アプリログインなど

  • ネット・システム

 住信SBIネットは団体加盟
 パスワードレスの個人向け「FIDO認証」が銀行界で浸透しつつある。三菱UFJ銀行や島根銀行などが銀行アプリへのログインや振り込みを始めとしたサービス利用時の認証に導入。12月8日には、住信SBIネット銀行が開発・普及を推進する非営利団体「FIDOアライアンス」にネット銀行で初めて加盟した。
 FIDO認証は、サービス利用者のスマートフォンなど端末で本人確認情報を管理する仕組み。FIDOアライアンスによると…

2023年12月15日号15面 REIT、ETFの選択肢増える、セクター投資やヘッジも

  • 資産管理

 不動産投資信託(REIT)関連の指数を対象指標とする上場投資信託(ETF)の選択肢が増えてきた。住宅やオフィスなど特定のセクターに特化した指数を対象とする商品や、原指数と逆の値動きをする「インバース型」が東京証券取引所に上場。金融機関を含むETF投資家にとっては、マーケット環境に合わせたセクター別投資やヘッジ目的での活用が期待できる。
 ETF専門資産運用会社の「Global X Japan」は10月にオフィス、住宅、ホテル・商業施設にそれぞれ特化した…

2023年12月15日号16面 全労金の2024年春闘方針案、正職員賃上げ5%目安

  • 人事施策

 機運醸成へ初の水準提示
 全国労働金庫労働組合連合会(全労金、14単組、組合員9千人、深見正弘委員長=東海労金労組)は、2024年春闘で5%を目安に正職員の賃金引き上げを要求する方針案を固めた。方針案に水準を明記したのは、統一要求開始以来、初めて。持続的な賃上げによる経済好循環を生み出す「正念場」(深見委員長)と捉え、国内企業の賃金向上ムードの醸成を後押ししたい考え。
 11月30日に開催した中央委員会で方針案を提起し、取り扱いを確認した。具体的には「正職員」が定期昇給含む5%、…

【写真】2024年春闘の意気込みを語る深見委員長(中央、11月30日、全電通労働会館)

2023年12月15日号17面 鶴岡信金、クリーニング店で学ぶ、職員を取引先へ派遣

  • 人事施策

 【仙台】鶴岡信用金庫(山形県、佐藤祐司理事長)は、職員に取引先企業の業務を体験してもらう「アナザー・ジョブ・トレーニング制度(AJT制度=異業種交流研修制度)」に基づく職員の派遣を始めた。12月は、20代の職員3人を取引先2社に派遣した。
 同制度は、2023年度に導入。従業員への優遇サービスなど提供するライフサポート協定を結び、職員の受け入れを承諾した取引先へ…

 【写真】佐藤光工場長(右)から作業の指導を受ける担当者(12月6日、トータルクリーニングサービスたこい)

2023年12月15日号18面 百十四銀行白鳥兼引田支店、若き畜産農家の挑戦後押し

  • 営業店

 オリーブ牛飼育拡大へ、日本公庫と協調融資
 【高松】百十四銀行白鳥支店兼引田支店(河渕崇支店長=行員19人うち渉外6人。パート・嘱託6人)は、香川県のブランド牛「オリーブ牛」の飼育拡大に挑戦する若き畜産農家を支援している。農業支援のノウハウを持つ日本政策金融公庫と連携し、事業計画の策定や融資で実現に向けたサポートを展開。手袋生産と養殖漁業の2大地場産業が大部分を占める融資先業種の拡充につなげている。
 同店が立地する香川県東かがわ市は、国内90%以上のシェアを有する伝統の手袋生産と、ハマチ養殖の発祥の地として…

 【写真】完成した牛舎で砂川拓也氏(左)からオリーブ牛の肥育について説明を受ける担当者(中央)と河渕崇支店長(11月15日、香川県東かがわ市)

社説/ニッキン抄

学び (13面)

【Nikkin 金融講座】
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

預かり資産 (14面)

解剖 新NISA
 制度生かした提案(11)
商品ラインアップ点検
投信窓販優績者に聞く 大垣西濃信用金庫・安藤 菜津美さん
理解度に合わせて説明
投信レビュー NISAで激化するコスト競争

レギュラー企画

寸言 不動の芯 (1面)=石川 啓太郎・青森銀行頭取
東西ペンリレー 日本酒の嗜み (9面)=笹田 賢一・みずほ信託銀行常務執行役員
ちょっと一言 チーム初のタイトルを (9面)=アルビレックス新潟レディースキャプテン・川澄 奈穂美さん
『初支店長(833)』 より頼られる存在に (18面)=福井信用金庫福町支店・牧野 丈晴氏
『スマイル』 商品提案に自信を持つ (18面)=秋田信用金庫・小森 あかり さん

企画・特集・連載など

岩下直行・京都大学教授に聞く (8面)
 「ニッキンONLINE」に掲載
全く新しいシステム構築を
全国542金融機関の資金量・融資量ランキング(2023年9月末)(10-11面特集)
インサイト
 キーパーソンに聞く<101> (12面)
Repro代表取締役・平田 祐介氏
アプリマーケ後押し
インタビュー (15面)
 「ニッキンONLINE」に掲載
角田・三菱UFJニコス社長
グループ連携の強み発揮

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