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ニッキン・2023年11月10日号

主な記事

2023年11月10日号1面 金融庁、仕組み債監視を機動的に、日証協と連携しデータ集約

  • 法令制度政策

 金融庁は、複雑でリスクが高い仕組み債の販売を監督するための態勢強化に乗り出す。日本証券業協会と連携してデータを集約・分析し、販売する金融機関の動向を機動的に監視できる枠組みの構築を目指す。現在は一部で見られた不適切な販売を踏まえて取り扱い自粛が目立つが、将来的な販売再開の局面も念頭に環境整備を進める。
 監督局証券課が日証協と協議を始めた。証券会社ごとの販売実績や…

2023年11月10日号1面 三菱UFJ銀行など先行、動き出す定期預金金利

  • 預金

 金額・期間を問わず0.002%が定着していた定期預金金利が動き始めた。三菱UFJ銀行が11月6日から10年ものを現行の100倍となる0.20%に引き上げ、三井住友信託銀行も同日から7年ものを50倍の0.10%に変更。これを受け、三井住友銀行が本格調整に入ったほか、一部の地方銀行も既に検討を始めている。「競合金融機関には追随せざるをえない」(信用金庫)との声も聞かれ…

【写真】新しい定期預金金利の一覧が掲示された三井住友信託銀本店(11月6日)

2023年11月10日号2面 日銀、長期金利1%超え容認、YCC・3カ月で再修正

  • 法令制度政策

 日本銀行は10月30、31日に開いた金融政策決定会合で、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)の再修正を決めた。長期金利の実質的な上限の位置付けだった連続指値オペの水準(1%)を「めど」とし、「1%超え」を容認する運用に改めた。「±0.5%程度」としていた長期金利の「許容変動幅」は撤廃。一方、ゼロ%程度とする「誘導目標」は据え置き、マイナス金利政策など現行の大規模緩和策は維持した。
 長期金利の変動上限を1%に引き上げた7月会合の「修正」から3カ月での「再修正」。植田和男総裁は…

2023年11月10日号3面 中企庁、再生へ協議会てこ入れ、「D評価」是正、「よろず」と連携

  • 法令制度政策

 中小企業庁は、事業再生を加速させるため、全国の中小企業活性化協議会をてこ入れする。「A~E」の5段階評価で、下から2番目の「D」評価の協議会を対象に指導なども検討する。また、中小企業から経営相談を受ける「よろず支援拠点」などとの連携強化を促す。中小企業に対する再生支援は、政府が11月2日に閣議決定した経済対策でも重要項目となっており、地域銀行などの民間金融機関が活性化協議会に取引先を紹介しやすい環境をつくる。
 各都道府県に設置されている活性化協議会では…

2023年11月10日号4面 常陽銀行GXプロジェクト、6カ月で紙印刷670万枚削減

  • 経営
  • 地域貢献

 CO2抑制へ節電・脱通帳
 2023年度の1年間、環境負荷低減に集中して取り組む常陽銀行の「GX(グリーントランスフォーメーション)プロジェクト」。中間点の6カ月間となった9月末まででは、プリンター印刷で使用した用紙は約830万枚(実枚数)で、紙資源の消費削減に本格的に取り組む前の21年4~9月と比べ、670万枚減少(45%減)。電力使用量や紙の通帳の発行抑制も進めており、二酸化炭素(CO2)排出量換算での環境負荷低減効果が高まっている。
 6カ月間で、CO2排出削減効果は155トン。経営企画部によると、…

【写真】各人にモニター2台が標準装備の審査部(9月25日、本店)

2023年11月10日号5面 ふくおかFG、金属加工商社が軌道に、協力工場600社めざす

  • 取引先支援

 【福岡】ふくおかフィナンシャルグループ(FG)は、傘下の金属加工商社のFFGインダストリーズ(馬場園正一代表取締役社長)で成果が出始めている。発注企業に対応する協力工場は、約300社まで増加。受発注業務に必要なデータベース(DB)は、工場内の設備など数千項目におよび、成約件数は数十件規模まで拡大した。
 同社は6月1日、ふくおかFGが100%出資し設立。当初5人だった専業人員は、10月から10人に倍増した。全員が営業を担当し、…

【写真】現在の状況について確認しあう(左から)藤原哲平部長と馬場園社長(10月27日、ふくおかFG本社ビル)

2023年11月10日号6面 信金、「コネクト」活用拡大、課題解決へ新企画も

  • 取引先支援

 信用金庫で、信金中央金庫が運営するビジネスマッチングサイト「しんきんコネクト」の活用が拡大している。2021年9月に開設し、足元の会員登録は8千社に迫る。23年9月末までの商談件数は、事務局が把握できている範囲で2200件を超え、成約件数も好調に推移。12月15日までは、登録企業の課題解決に向けて、業種・テーマを絞った商談企画の第1弾を開催している。
 特に、大手バイヤーのニーズを掲載した「プレミア商談情報」を各信金が取引先に案内し、…

2023年11月10日号16面 銀行・大手信金、新卒採用が長期戦に、人材獲得の競争激化

  • 人事施策

 銀行と大手信用金庫で、新卒採用活動が短期決戦型から「長期戦」へのシフトが鮮明になっている。他産業を含めた企業の採用意欲が回復し、優秀な人材の獲得競争が激化しているため。活動開始時期を早める一方、秋採用や通年採用も継続する先が増加傾向だ。主に大学3年生が対象の長期インターンシップの開催時期は4年生の本選考と重なり、「2学年同時並行」の採用活動も余儀なくされている。
 本紙が10月に銀行・信金(7月末の預金量上位50信金)154機関に調査した。「2023年度新卒採用活動と比べ終了時期が遅くなった」と回答したのは、…

2023年11月10日号8面 改革の旗手 秋田夏実・みずほFGCPO兼CCuO、「遊び心」交え風土改革

  • 経営
  • 特集

 前例踏襲や上意下達な組織を脱却し、社員が自律的に行動するフラットな組織へ――。約5万人の従業員が在籍するメガバンクグループで、企業風土改革の旗を振る。外資系IT企業「アドビ」日本法人の副社長から転じ、経験の少ない人事の世界に飛び込んだ。編み出す施策には「遊び心」も織り交ぜ、社員が自然と改革の輪に入りたくなることを意識する。風土は目に見えない資産だが、企業の命運を左右する重要な要素だ。打ち出した施策の効果が着実に表れてきた。

 ■役員の本気度を現場に
 シティバンク銀行やマスターカードで経験を積み、アドビ日本法人の副社長を経て2022年5月に入社した。専門領域は20年を超えるキャリアを持つマーケティングだ。50代に入り…

 【写真】秋田夏実・みずほフィナンシャルグループCPO兼CCuO

2023年11月10日号17面 三井住友フィナンシャルグループ、業務時間にNPO支援

  • 地域貢献

 本業で社会的価値創造
 三井住友フィナンシャルグループ(FG)は、本業として掲げる社会的価値創造の実現へ社員が業務時間内にNPO(非営利団体)支援に取り組んでいる。社員は就業時間の最大20%を職業上のスキルを生かした無償の奉仕活動「プロボノ」に役立てることができる。2020年からを先行するSMBC日興証券の取り組みをグループ全体に広げた格好で、第1弾となる7~12月は、9社合計で約50人が参加し5団体を支援する。
 10月24日、NPOチャンス・フォー・チルドレン(CFC、今井悠介代表)東京事務所で初の打ち合わせを実施。団体職員2人と…

 【写真】NPO法人の課題解決へ打ち合わせるプロボノ参加者(10月24日、チャンス・フォー・チルドレン東京事務所)

2023年11月10日号18面 栃木銀行平松支店、不動産管理会社へ推進展開

  • 営業店

 融資残高200億円めざす、開発進むエリア特性生かす
 栃木銀行平松支店(上澤典久支店長=行員12人うち渉外5人。パート2人)は、不動産管理会社を営む富裕層が多い営業エリアの特性から、事業性融資を順調に伸ばす。2022年度下期は前年同期比1.8%増の1億5600万円、2023年度上期は同1.3%増の1億1200万円純増した。2022年度下期は「優績店舗表彰グループD」で2位になった。
 上澤典久支店長は2022年6月に着任。経営方針に「収益目標の100%達成」を掲げ、同時に融資残高を…

 【写真】一般社団法人縁の田崎誠代表(左)は、栃木銀行平松支店の紹介した地主とのマッチングで障がい者施設の建設用地を取得。この日は、就労に向けた訓練の様子を上野良平係長に説明した(10月24日、一般社団法人縁)

社説/ニッキン抄

学び (13面)

【Nikkin 金融講座】
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

預かり資産 (14面)

解剖 新NISA
 制度生かした提案(6)
相続時に「非課税」終了
投信窓販優績者に聞く 愛知銀行・丸山 美羽さん
ニーズに寄り添い魅力伝える
推しファンド 楽天証券資産づくり研究所副所長 ファンドアナリスト・篠田 尚子氏
One国内株オープン(アセットマネジメントOne)
機動的に小型成長株も組み入れ

レギュラー企画

寸言 「正しいアプローチ」 (1面)=長谷川 英一・福井銀行頭取
東西ペンリレー フードロス (9面)=伊藤 文彦・三井住友フィナンシャルグループ取締役執行役専務
ちょっと一言 難病の子供が輝く場所に (9面)=こどものホスピスプロジェクトゼネラルマネージャー・水谷 綾さん
『初支店長(828)』 日々の積み重ねを大切に (18面)=宮崎銀行南延岡支店・里岡 慎一郎氏
『スマイル』 スピード感もって対応 (18面)=香川銀行・白井 香苗さん

企画・特集・連載など

2023年度 第二地方銀行のCSR活動(地方創生・地域活性化策) (10面) 地域と共に発展・成長、地域に根ざす経営実践
インサイト
 キーパーソンに聞く<96>(12面)
FIXER代表取締役社長・松岡 清一氏
“攻め”の省人化支援
金融ジャーナル社
 2023年度「ベストバンカー賞」(15面)
山崎 徹・山陰合同銀行頭取が受賞
構造改革成し遂げ成長戦略
Reスキル [2] (16面) 横浜銀行・杉山 美幸さん
時機見極め職種転換

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