2023年11月24日号2面 三井住友信託銀行、インフラ投資・年10先へ、地域銀行と脱炭素やDXに
三井住友信託銀行は地域銀行のネットワークを活用して地方のインフラ案件を早期に捉え、9月に組成した「国内総合型インフラファンド」を通じて機動的に資金供給する。脱炭素化やデジタルトランスフォーメーション(DX)など社会基盤の成長・発展に必要な案件を対象に、2024年9末までに約10先の投資を見込む。
同ファンドは、地域銀などの出資者から地方に必要なインフラ資金の需要を掘り起こす。三井住友信託銀は…
2023年11月24日号4面 名古屋銀行、人材紹介手数料が過去最高に、複合提案通じ課題解決へ
【名古屋】名古屋銀行は、2023年度の人材紹介業務関連の獲得手数料が過去最高になる見込みだ。副業などを除く紹介案件は右肩上がりで増え、上期実績は64件。先導的人材マッチングの採択数が全国トップクラスのほか、プロ人材シェアリングなども好調に推移している。
本業支援に力を注ぐなか、ソリューション提案の一つに位置付ける。事業性評価を基点に人材に関する課題を掘り下げ、…
2023年11月24日号5面 北国FHD、新勘定系は複数クラウド基盤、障害発生時に短時間再開
【金沢】北国フィナンシャルホールディングス(FHD)は、新たに開発する勘定系システムを複数のクラウド基盤を使うマルチクラウドで稼働させる。金融機関の勘定系のマルチクラウド採用は国内で初めてという。稼働は2026年度中を予定している。
同社傘下の北国銀行は、21年5月に勘定系システム「バンクビジョン」をパブリッククラウドに移行した。クラウド基盤は現在マイクロソフトの「アジュール」を利用しているが、…
【写真】グーグルのイベントでマルチクラウド化の背景を語る杖村社長(11月16日、東京ビッグサイト)
2023年11月24日号6面 京都信金、寂れた街に活気を、地域の課題解決奔走
【大阪】京都信用金庫(京都市、榊田隆之理事長)は、10月に発表した新中計で「課題解決型店舗を現在の1カ舗から今後約2年間で40カ店に増やす」と発表した。モデル店舗は“町おこし”を主要業務に据えた膳所(ぜぜ)支店(小寺慎吾支店長)。2022年11月に新築リニューアル、1周年を迎えた同店の活動を見た。
膳所支店は、新装開店を機に「題解解決型」店舗に一新。同信金で初めて窓口営業を9~12時に短縮。午後は町の活性化や渉外活動、…
【写真】閉店後の支店で自転車店オーナーと地域住民によるミーティングを開催(京都信用金庫提供)
2023年11月24日号7面 全信協、「未来拓く変革」掲げる、2024年から新3カ年中計
信金内部の改革を重視
全国信用金庫協会は、信金業界が2024年4月から取り組む3カ年の中期経営計画のテーマを「未来を拓く変革への挑戦」とする方針だ。コロナ禍は顧客支援が注目された一方、働き方の多様化など「個」を意識するきっかけになった。それを踏まえて、組織風土の変革や中長期的な人材戦略の策定など、内部改革について多く盛り込んだ。11月6~20日の地区別役員協議会を経て、同29日の理事会で承認される見通し。
新中計では経営変革の柱を、(1)組織の革新(2)持続的な人的基盤の確立…
2023年11月24日号16面 金融界、グリーフケア研修起点に改善、みずほFGは相続手続き見直し
金融界で、相続手続きや接遇に遺族心理を配慮した「グリーフケア」の研修を起点に実務を改善させる動きが広がっている。みずほフィナンシャルグループ(FG)は、役員や部長クラスが意見交換を重ね、相続手続きを案内するウェブサイトを見直し、お悔やみの表現を加えるなどの対応につなげた。第一生命保険や桐生信用金庫は、営業店現場の接遇向上に加え、地域社会を巻き込んだ取り組みを展開している。
グリーフケアは、遺族が死別後から立ち直るまで周囲が理解・支援するための知識体系を指す。金融機関は、…
2023年11月24日号10面 DXで克/勝つ しずおかFG、共通の営業支援、システム導入
しずおかフィナンシャルグループ(FG)は、グループ内の連携を深めるツールとして、新営業支援システムを導入した。営業活動の効率化や新たな商機につなげる。グループで共通のシステムを利用するケースは銀行界で珍しい。導入の背景や特徴を追った。
■新中計開始を契機に
しずおかFGは、2023年度から開始した第1次中期経営計画に、「未来へつなぐ新たな価値を創造する課題解決型企業グループ」を…
2023年11月24日号17面 国際金融都市ランキング、乖離する「東京」の順位
調査機関で評価二分
国際金融都市としての「東京」の評価が分かれている。森記念財団都市戦略研究所が11月9日に公表した「世界の都市総合力ランキング(GPCI)」の金融部門では、東京はニューヨークとロンドンに次いで3位となった。一方、英シンクタンクZ/Yenグループが9月に公表した調査では20位と低迷している。調査・評価手法の違いが結果に色濃く表れた。
初公表されたGPCIの金融部門では「金融商品市場」「金融仲介機能」「外国為替・金利市場」「高度専門人材」の分野で測定する。各項目の…
2023年11月24日号18面 紀陽銀行東大阪支店、課題に寄り添う本業支援
コンサルメニュー示し議論、人材紹介や社員教育も
【大阪】紀陽銀行東大阪支店(森田昇利支店長=行員24人うち渉外9人。パート5人)は、企業の課題に寄り添った本業支援に積極的に取り組む。銀行の「コンサルティングサービスメニュー」を提示してニーズを発掘。各事業所の悩みに伴走して支援する。森田支店長は「何でも一番に相談される銀行」を実践することで、着任後4期連続で営業店の業績表彰を受賞している。
営業エリアはモノづくりが盛んな東大阪市を中心に、八尾市、大東市の一部をカバー。オーナーや地主、富裕層も多く、本業支援のほか事業承継や相続対策など総合取引の…
【写真】カムアクロスの今中光昭社長(右)から製品や事業展開を聞く森田昇利支店長(11月9日)