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ニッキン・2023年4月14日号

主な記事

地域銀の人事戦略(上)制度刷新・3年で6割、半数が「ジョブ型」要素導入

  • 人事施策

 地域銀行が人財競争力向上へ人事制度の見直しを急いでいる。2020年4月~23年3月に人事制度を刷新したのは約6割の53行・グループ(G)に達する。画一的なキャリアパスを見直し、行員が選べる複線型コースを設けるのが主流だ。働き方の価値観が多様化し、「脱・銀行」などビジネス環境も激変していることが背景にある。自律的なキャリア形成を後押しするため、希望に応じて挑戦できる「社内公募」も広がる。全95地域銀行・Gを対象に実施したアンケートを基に、人事制度の最新傾向について3回連載する。(詳細は「月刊金融ジャーナル」4月号に掲載)
 人事制度を刷新する地域銀は4月以降に改定予定の37行・Gも合わせると9割を超える。主な改定ポイントは…

【写真】本部部署の担当責任者が、事務職向けに部内全般の業務や魅力などを紹介し、営業・企画担当への転換を後押しする(横浜銀本店)

2023年4月14日号2面 実像 物価の番人 「難路」横たわる襷リレー(下)政治との距離感 問われる胆力

  • 法令制度政策

 「イールドカーブ・コントロール(YCC)」「マイナス金利」「ETF(上場投資信託)の大量購入」――。異次元かつ異例な金融緩和策を相次ぎ発動した黒田東彦前総裁から「襷」を受け取り、4月9日に就任した植田和男・日本銀行総裁。国会の所信表明や就任会見で「緩和姿勢の継続」を訴えつつ、市場機能の著しい低下など副作用に対する憂慮の念を隠さない。一方、国内物価は「デフレではない状況」に突入し、賃上げ機運は強まる。持続・安定的な「2%」超えが視野に入り、将来的な「出口」がちらつくも、日銀頼みの財政運営といった「政治」の関門が立ちはだかる。
 ■長期金利早期「手放し」
 副作用の深刻度合いに照らしながら、順に手を施していく――。「植田日銀」の初動に注目が集まるなか…

【写真】就任会見で緩和継続を訴える植田新総裁(4月10日、日銀本店)

2023年4月14日号3面 中企庁、金融業に信用保証解禁、外資誘致や新興育成、日本公庫融資も対象

  • 法令制度政策
  • 融資

 中小企業庁は、これまで禁じてきた金融・保険業者による信用保証制度の利用と、日本政策金融公庫からの借り入れを解禁する。資産運用業などの金融商品取引業や金融商品仲介業に限定して対象を広げ、海外から参入する企業の支援や、スタートアップ(新興企業)の育成につなげる。関連法の施行令を改正し、信用保証協会や日本公庫が7月ごろから申し込みを受け付けられるようにする。
 信保協や日本公庫は中小企業の育成を目的に掲げているため…

2023年4月14日号5面 三井住友銀行、法人サービスで共通基盤、地域銀行に運用ノウハウ

  • ネット・システム
  • 取引先支援

 取引先のDX後押し
 三井住友銀行は、2023年度から法人向けサービスで地域銀行と連携する新たな枠組みを構築する。これまで同行が開発を進めてきたシステムや運用面のノウハウを地域銀に提供することで、全国の中堅・中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を後押しする。3月29日時点で岩手銀行、三十三銀行、名古屋銀行、宮崎銀行の4行が枠組みへの参加を表明しており、他にも数十行が合流する見込みだ。
 今回の枠組みでは、金融機関の非競争領域におけるツールやリソースを共有し、…

2023年4月14日号7面 北陸銀行、法人ポータル登録3万社超、チャットやウェブ面談追加

  • ネット・システム

 【金沢】北陸銀行が提供する法人向けポータルサイトの登録企業が3月末で3万3千社を超えた。与信先の6割にあたる。非対面分野で取引先と接点を持つべく、帳票類の電子交付や経営者向けの情報発信などに注力してきた。3月下旬には、企業が本部や営業店の担当者とチャットで連絡を取ったり、ウェブ面談ができる機能を追加した。
 インターネットバンキング(IB)の付加価値を高め、かつ窓口業務を削減するため、…

【写真】チャットでは、企業と行員間で即時にやりとりができる(4月5日、北陸銀行本部)

2023年4月14日号15面 kamameshi 同じ釜の飯を食う 静岡銀行、“PR大使”生むフードイベント

  • 地域貢献

 ビジネス交流にも一役
 【静岡】“同じ釜の飯を食う”ことで仲間意識が芽生えるのは、ビジネスの世界でも変わらない。社員食堂は、役職や所属部署に関係なく気軽にコミュニケーションを取れる貴重な場だ。静岡銀行は、県内各地の特産品を使ったメニューを提供するランチタイムイベントを定期的に開催している。その取り組みは、地元食材の地産地消に貢献するとともに、地方公共団体との連携強化や取引先とのビジネストークのきっかけづくりにも役立っている。
 「Shizugin Food Support Day 地産地消」と銘打ったイベントで、これまでに4回実施してきた。直近は3月29日に開催し、…

【写真】沼津市職員(左側)との試食に行員も真剣に味を評価(3月29日、同行研修センター特別食堂)

2023年4月14日号18面 準大手証券、グループ管理業務を集約、地域銀行などにノウハウ提供

  • 経営

 準大手証券は、グループ内の管理部門などの業務や人材を集約・共通化させる「シェアードサービス」の構築・運用を進める。コスト削減や業務効率化が狙い。東海東京フィナンシャル・ホールディングス(FHD)ではグループ子会社7社で着手し、2023年度中に持ち株会社と東海東京証券に広げる。岡三証券グループ(G)は新中期経営計画でコーポレート機能の集権化を掲げる。両社は地域銀行グループなど外部へノウハウを提供し、収益獲得を視野に入れる。
 東海東京FHDは22年度にグループ子会社7社の一部業務と人員を…

2023年4月14日号20面 名古屋銀行、「健康経営」で地域銀行トップ、職場環境向上へ展開

  • 人事施策

 【名古屋】名古屋銀行は、健康経営に関する施策を積極展開している。保健師による全行員面談や、女性の健康に関するリテラシー向上を図るなど、職場環境づくりに向けた取り組みを相次いで実施。健康経営優良法人2023で「ホワイト500」の認定を受け、その総合評価で地域銀行トップの評価を得るなど、取り組みが結実している。
 ホワイト500の健康経営度では、特に「制度・施策実行」の項目が業種トップの評価を受け、…

【写真】健康経営推進室や保健師を中心とする女性メンバーで、健康経営に関する企画を検討している(4月4日、本部)

2023年4月14日号10・11面 特集 【本紙調査】主要金融機関の2023年度採用実績

  • 人事施策
  • 特集

 計1万586人、7年ぶり増加
 主要金融機関の2023年度新卒採用人数が7年ぶりに増加に転じた。2022年度比で4.4%増の1万586人となった。専門人材の確保に加え、バブル期に大量採用した世代の退職を見据えた人員補充する動きが広がったため。地域銀行・グループ(G)は、前年度比9.5%増加し牽引役となった。大手行・G、地域銀行・G、預金量上位50信用金庫(2023年1月末残高)の計157機関を調査した。
 業態別で唯一、増えたのが地域銀行・G。97行・Gのうち、6割が2022年度実績を上回り、25行が10人超増やした。山口フィナンシャルグループが…

 【写真】三菱UFJ銀行の新入行員329人に訓示する半沢淳一頭取(4月3日)

2023年4月14日号21面 金融界、ATM9万台割れ、ピークから24%減少

  • 経営

 金融機関が設置するATM台数が9万台を割れたことが分かった。全国銀行協会の決済統計年報によると、2022年9月末のATM・CD設置数は8万9232台と、1年前から4%減少した。2018年9月以降、年間減少率は4%超が続き、キャッシュレス化に伴う効率化が加速している。
 10万台を超えていた2020年9月末から2年間で9万台を割り込んだ。2021年9月末と比べた…

2023年4月14日号22面 北洋銀行平岸中央支店、個人向けコンサル、顧客の資産情報を集積

  • 営業店

 運用・保険提案へ登録452件
 【札幌】北洋銀行平岸中央支店(佐藤仁寿支店長<4月1日付で厚別中央支店長兼森林公園支店長兼もみじ台支店長に異動>=行員38人うち渉外7人、パート6人)は、運用や保険の最適な提案へ、資産状況など個人客の情報を集積し、併設するコンサルティングプラザ(CP)、ほけんプラザとも連携。投信積立の月間振替額は12月で約1850万円と、本格推進を始めた2020年当初の2.5倍となった。
 同店は札幌市中心部から南へ約3キロに位置する。地下鉄平岸駅から地上へ出てすぐの所にあり、法人・個人客ともに多い。個人向け資産運用や保険コンサルの中核拠点で…

 【写真】取引先の不動産賃貸業「平岸グランドビル」の中目明徳社長(左)を訪ねる佐藤仁寿支店長(3月14日、札幌市豊平区)

学び (14-15面)

【Nikkin 金融講座】
  • FP実践力強化[2]:社会保険制度の改正ポイント(1)
  • 事業承継の今を読む[2]:承継不全がもたらす損失
  • 最新のコンプラ知識[2]:コンプライアンスへの取り組み(2)
  • やさしい金融法務[2]:民事執行法(2)
投信窓販優績者に聞く 栃木銀行・高橋 拓希さん
新規先に“自分を売り込む”
いまさら聞けない時事用語NEW!! 単利と「複利」
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

レギュラー企画

『寸言』 賃上げができる企業 (1面)=成田 耕二・関東財務局長
『東西ペンリレー』 ひみつの奥京都 (17面)=奥野 美奈子・京都銀行取締役
『ちょっと一言』 温泉の個性 見極める (17面)=温泉チャンピオン・郡司 勇さん
『初支店長(799)』 まずお客さまに安心を (22面)=みちのく銀行小湊支店・三浦 英和氏
『スマイル』 顧客に寄り添う (22面)=百五銀行・辻岡 真於さん

企画・特集・連載など

インタビュー (4面) 梅田・信託協会長
信託を積極PR
【マーケット・トレンド】 (5面) [為替]金利と需給を支援材料に「ユーロ高」予想
 柴田 秀樹・東海東京調査センター 投資戦略部 グローバルストラテジーグループ 金利・為替シニアストラテジスト
[金利]戻っていく長期金利
 熊野 英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
インサイト
 キーパーソンに聞く<71> (13面)
森永 春二・浜名湖国際頭脳センター 代表取締役社長
情報可視化で営業効率化
フレッシャーズに贈る (20面)
 私のこだわり [2]
大東銀行・矢吹 侑也氏
先輩に聞いてほしい

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